抗議が相次ぐことでスポーツの信頼性が損なわれることを懸念しているFIAは、メルセデスとマクラーレンに対し、FIAの決定を受け入れるよう静かに働きかけている。F1のモータースポーツ担当マネージングディレクター、ロス・ブラウンは、次のようにコメントした。

「アゼルバイジャンで抗議が成功するとは思えない。FIAはルールを非常に明確にしており、スチュワードがFIAの意見やルールに書かれていることに逆らうとは思えないからだ」

 かつてベネトン、フェラーリ、ホンダ、メルセデスに所属した経験を持つブラウンは、フレキシブルウイングは長年にわたる問題であるとも述べている。

「F1の歴史の中で、これはおそらくフレキシ・リヤウイングのバージョン27だと思う。この40年に何度もこの問題に直面してきた」

「昔、(ウイリアムズのテクニカルディレクターを務めていた)パトリック・ヘッドが、我々のフロントウイングに十分な硬さがないと考えて、パルクフェルメでウイングに飛び乗ったことがある」

「彼は(FIAのレースディレクターである)チャーリー・ホワイティングに対し、硬さが足りないことを証明しようとしたのだ。そのために彼は実際にウイングの上に立って、上下に弾ませ、どれだけ柔軟性があるかを示そうとした」

「一連のFIAのテストがあり、それが限界を判断できる唯一の方法だ。あるチームがそのテストに合格し、他のチームがそれを気に入らなかった場合、FIAは『もっともだ』と言って、検査を強化したり、別のテストを導入する。それが永遠に続くのだ」

ステファノ・ドメニカリ(F1 CEO)&ロス・ブラウン(モータースポーツ担当マネージングディレクター)
2021年F1第2戦エミリア・ロマーニャGP ステファノ・ドメニカリ(F1 CEO)&ロス・ブラウン(モータースポーツ担当マネージングディレクター)

「問題を解決するために別の方法を採用することにはならないと考えている。他にどのようにして数値化するのか分からないからね。柔軟性があり過ぎると考える者もいれば、問題ないと考える者もいる。だからこそ検査を行うのだ」

「もちろんそこに何かの装置を入れたりヒンジを入れたりするのは間違っている。だが、通常のコンプライアンスのなかでは問題は見られない」

 このように、ブラウンは、アゼルバイジャンGPで騒動が持ち上がらないことを願っている。ウォルフが2週間の間に考えを変えたかどうかは、この週末を迎えて初めて明らかになるだろう。

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