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F1 ニュース

投稿日: 2021.10.19 16:37
更新日: 2021.10.19 16:41

【F1第16戦無線レビュー(2)】「もしこのペースでいけたら何位だ?」首位の座を守り切ろうとしたルクレール

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F1 | 【F1第16戦無線レビュー(2)】「もしこのペースでいけたら何位だ?」首位の座を守り切ろうとしたルクレール

 これでハミルトンは3番手に浮上した。

ボニントン:タイヤ状態をアップデートしてくれ
ハミルトン:リヤが滑ってる。でも大丈夫だ!

 吐き捨てるような口調のハミルトン。限界に来たタイヤをなんとか持たせようと、悪戦苦闘している感じだ。49周目、ボニントンからピットインの指示が出た。

ボニントン:OKルイス、今ピットインだ。ガスリーとギャップを築く最後のチャンスだ
ハミルトン:確かなのか? わかった

2021年F1第16戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第16戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 50周目にピットインしたハミルトンは、ルクレールの4秒後ろ、ガスリーの3秒前の5番手でコース復帰した。その順位とギャップを聞いたハミルトンは、すぐに不平を漏らした。

ボニントン:ガスリーは3秒後方だ
ハミルトン:くそ! 何であのペースを捨てたんだ?
ボニントン:いずれにしても、順位を落としてた

 タイヤ交換後3周ほど走ったハミルトンは、グレイニングが出てペースが伸びない。

ハミルトン:今、何位なんだ?
ボニントン:P5だ
ハミルトン:ひどいグレイニングだ。言っただろう!
ボニントン:わかったよ、ルイス。(ピットイン前)ペレスとの差は、詰められてたんだけどね。でもそれについては、あとで話そう

 レース終盤にはガスリーに1秒前後まで迫られ、5番手キープも危うい状況だった。

ボニントン:ガスリーが1秒後ろだ
ハミルトン:ほっといてくれ!

ルイス・ハミルトン(メルセデス)
2021年F1第16戦トルコGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

 思わずキレるハミルトン。それでもなんとか5位で滑り込んだ。今季ここまで一度も勝てずに来たボッタスが、終始危なげないレース運びで待望の1勝を挙げた。

リカルド・ムスコーニ:圧倒的なパフォーマンスだったぞ
ボッタス:ははは! やったぞ!

 レッドブルはフェルスタッペン2位、ペレス3位のダブル表彰台。ペレスにとっては6月のフランスGP以来、実に10戦ぶりの表彰台となった。

ヒュー・バード:チェコ、表彰台に復帰したぞ。表彰台だ
ペレス:長かったよ
クリスチャン・ホーナー:表彰台に行けると、言った通りだっただろ

 ボニントンは5位入賞のハミルトンの労をねぎらいつつ、「無線で話したことを、もう一度話そう」と、あらためて伝えていた。今回はいつも以上に緊迫したやり取りだったが、こんなふうにレース後にじっくり話し合うことで、ふたりの強い信頼関係は保たれているのだろう。


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