同じく強豪イピランガ・レーシングは2020年以来のチーム体制を維持し、昨季もレースでの勝利とダブル表彰台を記録したチアゴ・カミーロ、セザール・ラモスの強力な布陣を継続。ふたりがドライブする21号車と30号車は、そのビジュアルアイデンティティを更新し、今月初旬のサンパウロで新カラースキームがお披露目された。
「我々には安心と信頼の歴史があり、それが自由な革新を可能にしている。親しみやすく流動的で、ますます完全な体験を求める消費者の新しい要求に応えるべく、企業スローガンの『移動できる生活の豊かさを支える』というスローガンに一致する全体的なビジュアルコンセプトに加え、サイドには『Ipimax』など新ブランドのロゴも掲げた」と語るのは、同国の石油小売大手イピランガのCEOを務めるレオナルド・リンデン。
そして、かのフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)の一員として過ごし、2020年にはフォーミュラ・リージョナルの欧州チャンピオンも獲得。その翌年にはF2にも参戦したジャンルカ・ペテコフが、跳ね馬乗りの大先輩であるバリチェロの僚友として、地元SCBでも2年目のシートを確保した。
「グリッド上の場所を確認し、こうしてフルタイムとトヨタをもう1年代表してストックカーにフル参戦できることがとてもうれしい。そして何よりも、故郷に戻ってまたシェル・レーシングのドライバーとして戦えることが光栄だ」と喜びを語ったペテコフ。
2018年にルーカス・ディ・グラッシの僚友としてRCMモータスポーツから本格デビューを飾り、SCBキャリア通算3勝をマークする25歳のブルーノ・バプティスタも、最高の年を過ごした2022年のランキング7位を更新するべく、元F1ドライバーのリカルド・ゾンタとの共闘体制を敷く。
「2022年のパフォーマンスは非常に良く、勝利、ポール、表彰台を獲得した。年末にはタイトル争いにかなり近づいたし、今の目標はさらに一歩先へ進むことだ」と続けたバプティスタ。
「ストックカーは世界で最も競争の激しいカテゴリーのひとつであり、2023年には新しいタイヤサプライヤー(ハンコック)が登場するというニュースもある。2022年を終えた時点からパフォーマンスを再開し、さらに進化するために最善を尽くしたい」
トヨタ陣営最後の一角として今季もシングルカー体制を敷くスクアドラ・キアレッリは、電動ワンメイクの『ジャガーIペース eトロフィー』で初代王者にもなった38歳のセルジオ・ヒメネスを続投し、3年連続でチャンピオンシップをめぐって争うと表明した。
「契約を更新することは、私とチームにとって自然な選択肢だった」と、今季も73号車トヨタ・カローラをドライブするヒメネス。
「ストックカーは非常に競争力が高く、すべてが1000分の1秒単位で定義される。2021年の初年度は多くを学ばなくてはならなかったが、2022年度はセットも含めて明確な進化を遂げた」
「トップ10に入り、フロントパックでライバルとブレーキング競争をし、ポールポジションを争うところまで来ていたんだ。2023年はチームと一緒に、最初の表彰台を探しに行くつもりさ」