「我々はエマをSTCCに呼び戻し、こうしてエクシオン・レーシングの一員として迎えられることを誇りに思う。これにより、チームには実績があり、速く、経験豊富な人材が揃ったことになるからね」と意気込みを語ったアーロンソン。

「STCCとWシリーズでの彼女の経験は、すでに実績のあるドライバーであるカジェ(・バーグマン)とアイザック(・アーロンソン)を混えた強力なコラボレーションが見られるはずだ。これは我々にとって非常に有益だよ」

「これまでのところ、シリーズに関わる全員にとって信じられないほど困難な年となっているが、こうして我々は強力なドライバーラインアップを揃えており、現時点で新車の完成に向けできる限りの準備ができたと思っている」

 既報のとおり、初年度は9月開幕の全3戦“短期集中決戦”に改められたが、シリーズは生産現場からの最初のティーザーイメージを公開した。

 現在、バッテリーシステムに関連するサプライチェーンの問題により、チームへの納入が8月中旬に延期されている次世代STCC車両だが、それらのバッテリー、モーター、サスペンションなどはすべての車種でワンメイクとされ、これはコストを抑えて接戦を生み出すための方針となる。

 その次世代車両は、シリーズの雄たるPWRレーシングが運営する研究開発部門、EPWR社が開発する電動パワートレイン『Kit』を組み込む計画で、最高出力550PS想定のモーターにより0-100km/hは3秒以下、最高速も300km/hをマークする。

 全車リヤ駆動のKitには800Vの高電圧を利用する45kWhのリチウムイオンバッテリーの搭載が予定され、サプライヤーには元WRCドライバーのマンフレッド・ストール率いる技術企業STARD(ストール・アドバンスド・レサーチ・アンド・デベロップメント)が指名されている。

 STCCの運営団体は、現時点でティーザーインテリア画像がどのモデルをフィーチャーしたものかの詳細を発表していないが、今回ドライバー体制を固めたエクシオン・レーシングによる『BMW i4』を筆頭に、新興チーム・オートラウンジ・レーシングはフォルクスワーゲンの電動ブランドから『ID.3』を、同じくブリンク・モータースポーツはTCR時代のアウディから『テスラ・モデル3』にスイッチ。そして強豪PWRレーシングは“セアト・ディーラー・チーム”として戦ってきた歴史も踏まえ、引き続きクプラブランドを代表して新型EV『クプラ・ボーン』の3台体制で挑むことがアナウンスされている。

カジェ・バーグマンやアイザック・アーロンソンとともに、各陣営3台体制のラインアップを完成させる
シリーズは生産現場からの最初のティーザーイメージを公開した

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