童夢は2日、童夢ホームページとSports-Car Racingを通じて、2012年のル・マン24時間耐久レースに、童夢S102を改良したS102.5で参戦すると明らかにした。参戦にはフランスのペスカローロと提携。WEC第2戦スパでデビューするという。

 日本が誇るレーシングカーコンストラクターとして、長年オリジナルシャシーを製作してきている童夢は、1979年からル・マン24時間挑戦を開始。2000年台には再びスポーツプロトタイプカーを製作しはじめ、S101、そして2008年にはクローズドプロトのS102を投入。08年ル・マンでは予選8番手に食い込んだ。

 それ以降、S102は実際のレースに参戦することはなかったものの、さまざまな改良が進められ、2010年には空力のモディファイを行った。しかし、海外チームなどからの問い合わせがあるも実戦には至らず。10年8月には、童夢林みのる代表がコラムで「ル・マンからの卒業」を宣言。S102はいったんお蔵入りしてしまったかに見えていた。

 しかし昨年末あたりから、「世界でもトップレベルの性能を誇ると自負している童夢S102が、心臓部もカラのまま、抜け殻のように置きざりにされている姿に大いなる違和感を覚えつつ3年間が過ぎました」と言う林みのる代表がTwitterを通じてS102の画像を公開。改良作業がスタートしたことを示唆していた。

 そして2日、童夢は自社のホームページと、Sports-Car Racingを通じて、S102を改良したS102.5でル・マン24時間に参戦することを表明。3年間の沈黙を破り、童夢がル・マンに復活すると明らかにした。エンジンについては、新たに3.4リッターV8のジャッドDBを搭載するという。

 今回の参戦体制は、フランスのレジェンド、アンリ・ペスカローロ率いるペスカローロ・チームと童夢の提携という形に。ペスカローロは昨年ル・マン・シリーズも制しており、体制としては強力だ。童夢側からは、鮒子田寛チーム監督、湯地浩志チーフエンジニアが参加し、オペレーションをペスカローロが担い、ペスカローロのチーム枠で参戦するという。

 ドライバーについては、プジョーのワークス撤退でシートを失うことになったニコラス・ミナシアンとセバスチャン・ブルデーが加入。さらに童夢によれば1名の日本人ドライバーの参戦を予定しているようで、ル・マンでは馴染みのある名前になりそうだ。

 今季はディーゼルエンジン勢とガソリン勢の性能差が縮まることになっており、かつてガソリン勢最速を目指した童夢S102にとってはまたとないリベンジのチャンス。童夢×ペスカローロは、ル・マンの前哨戦とも言えるWEC世界耐久選手権の第2戦スパにも参戦するという。

本日のレースクイーン

松原杏佳まつばらきょうか
2025年 / スーパーGT
レーシングミクサポーターズ2025
  • auto sport ch by autosport web

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

    RA272とMP4/5の生音はマニア垂涎。ホンダF1オートサロン特別イベントの舞台裏に完全密着

  • auto sport

    auto sport 2025年7月号 No.1609

    【特集】LE MANS 2025
    “史上最混戦”の俊足耐久プロト頂上決定戦

  • asweb shop

    STANLEY TEAM KUNIMITSUグッズに御朱印帳が登場!
    細かい繊細な織りで表現された豪華な仕上げ

    3,000円