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ル・マン/WECニュース

投稿日: 2010.05.31 00:00
更新日: 2018.02.15 20:21

【Swiss Racing】FIA GT1世界選手権  ブルノサーキット


FIA GT1世界選手権 
ブルノサーキット

5月21日~23日開催

 新緑の眩しいチェコのブルノサーキットで開催されたFIA GT1世界選手権の第3戦。

 この日を迎えるまでは、シルバーストンでモザーがドライブする#3がタイヤバリアへ衝突したマシンを修復するために片時の暇さえない状態であった。しかし、このブルノ戦ではスイスレーシングは、#3のヴェンドリンガー/モザーが初のポイントを獲得し、これらをスイスへ持ち帰れたことは、それまでの多忙な日々は無駄ではなかったと言えよう。

 予選では、#4をドライブする荒は、セーフティーカー(SC)の導入により惜しくもトップ16に残ることが出来ず予選第2セッションへ進むことが出来なかった。一方、#3のヴェンドリンガーは第2セッションへ進出し、モザーへステアリングを託したが、第3セッションへ進出することは出来なかったが、予選レースは15番グリッド、そして荒/ニルソンの#3は17番グリッドでスタートすることになった。
 
 予選レースでスタートドライバーを務めた#4ニルソンは、激しいスタートを乗り切りポジションをキープしたまま荒へ託し、荒は15位でフィニッシュ。#3のモザーは慎重になり過ぎたためか、いくつかのポジションを失い15位でヴェンドリンガーと交代、その後ヴェンドリンガーの追い上げが効して12位で予選レースをフィニッシュした。

 「もっと上のポジションに上がれる可能性があることをラップタイムが証明している。そのためにも、予選の今にでもセットアップを変える必要があるだろう」とチームマネージャーのコルブは語った。そして、ヴェンドリンガーは、「我々のGT-Rは常に進化しているし、現にアストン・マーティンやマセラティと互角に戦うことが出来た。#3のスピードは明らかに上がってきている」と予選レース後にコメントをしている。

 日曜日に開催されたチャンピオンズシップレースでは、二度のSC導入があり、二度目のSC導入直後にはピットウィンドウが開き、ほぼ同時に殆どのマシンがピットインをし、ドライバー交代を行った。結局、これらがこのレースにギャンブルをもたらしたと言っても過言ではないだろう。2台のスイスレーシングのGT‐Rは、この間にポジションを落としてしまったのだ。しかし、荒と交代した後のニルソンは、先頭集団へ食い入ることは出来なかったものの、それらとほぼ同等のタイムを叩き出し、GT-Rのポテンシャルを証明することが出来たのであった。そして、ヴェンドリンガーと交代した後のモザーは、10位にまで追い上げ、初のポイント獲得に喜びを噛み締めていた。

「今季の幕開けは、スイスレーシングにとって決して良いものではなかった、FIA GT1世界選手権の壁は厚い。しかし、チーム一同がハードに日々GT-Rに対して戦っている。少しずつではあるが、我々の方向性は見えているし、正しい道を歩んでいると思う。ブルノでは明らかなスピードアップを計ることが出来たし、次のポール・リカール戦までには6週間のインターバルがあるので“宿題"を片付けないとね」とオットマー・ヴェルティ監督は語った。

FIA GT1世界選手権のポール・リカール戦は、7月2日~4日に開催される。

http://www.swissracingteam.ch/


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