2013年のWEC世界耐久選手権にトヨタTS030ハイブリッドで参戦しているトヨタ・レーシングが、今季の残りのシーズン、これまで2台で参戦していた体制を変更し、1台で参戦するのではないかと伝えられている。
これはフランスのAUTOhebdo、英autosport.com、ドイツのmotorsport.com等複数のメディアが伝えているもの。昨年からWECに参戦しているトヨタは、今季に向けて当初1台での参加を予定したものの、シリーズプロモーターのACOの要請もあり、2カーエントリーへと変更したと言われている。
迎えた今季は開幕3戦を2カーで戦い、第3戦となるル・マン24時間耐久レースでは、アンソニー・デイビッドソン/ステファン・サラザン/セバスチャン・ブエミ組8号車がライバルのアウディに敗れたものの2位でフィニッシュ。アレックス・ブルツ/ニコラス・ラピエール/中嶋一貴組7号車も終盤のクラッシュを乗り越え4位に入った。
しかし、次戦第4戦サンパウロ以降、トヨタは1台を減らし、7号車のみの参戦となると伝えられる。autosport.comによれば、これはトヨタ・モータースポーツGmbH(TMG)のリソースの問題で、新たに規定が変わる2014年仕様の開発に力を割かなければならないためだとしている。
TMGはこの件についてコメントを避けているが、AUTOhebdoはトヨタにとっての地元レースである第6戦富士には再び2台を投入するのではないかとしている。ただ、他ニュースサイトでは、今後全戦で1台になるのではないかとも伝える。
昨年から自慢のハイブリッド技術を武器にWECに参戦しているトヨタ・レーシングだが、噂では資金面でトヨタ本体から十分なサポートがされていないと言われており、もし今後1台体制となった場合、ハイブリッドでの選手権連覇を目論むアウディに対抗することは厳しくなっていきそうだ。