元F1ドライバーで、今季はチーム・オレカ・マットムートのプジョー908 HDi FAPをドライブし5位に入ったオリビエ・パニスが、今季のレースを最後にル・マンから引退すると明らかにした。
F1時代にはリジェやプロスト、トヨタで活躍し、モナコではリジェ・無限に勝利をプレゼントしたパニスは、2008年以降オレカのドライバーとして4回ル・マンに参戦。今季はニコラス・ラピエール、ロイック・デュバルと組んでプジョー908 HDi FAPをドライブした。
しかしパニスは、自身がレースに勝利するために集中力を高めることができるチャンスを得られないとして、今季限りでル・マンを引退すると明らかにした。
「4年か、オレカとともに戦ったことは本当に素晴らしかった。でも、今年が最後の年だ」とパニス。
「引退するのはル・マンだけで、GTレースやアンドロス・トロフィーは続けるだろう」
「今後僕の人生で、これまでの2年間のように勝利を狙えるような素晴らしいマシンに出会えるとは思っていないんだ。それに、ただル・マンに参戦するためだけに出ようとは思わない」
パニスにとって、この引退宣言によって最後のレースは5位で終えることになるが、パニスは今季のレースについて、「ファクトリーマシンと戦うことが難しいことは分かっていたよ。結果は僕らの想像したとおりだったね。アウディとプジョーの両ワークスは、どちらも素晴らしい仕事をしたと思うよ」と振り返った。