今シーズンはWEC世界耐久選手権のLMP2クラスに参戦しているペコム・レーシングは、来季からアメリカでスタートするユナイテッド・スポーツカー・チャンピオンシップ(USCC)への参戦を目指していることが分かった。
AFコルセのメンテナンスのもと、WECのLMP2クラスで49号車オレカ03・ニッサンを走らせているペコム・レーシング。アルゼンチン国籍の同チームは今季、第2戦スパ・フランコルシャンでクラス優勝を果たしているほか、ル・マン24時間でもクラス3位を獲得するなど活躍し、現在はクラスランキングで3位に。また、昨年のWECもLMP2クラス3位でシーズンを終えている。
ただペコムは、来季の活動に関して、ALMSとグランダムが統合されてスタートするUSCCに参戦することを目指しているようだ。チーム運営のための資金をもたらし、自身もドライバーとしてレースに参戦しているルイス-ペレス・コンパンクは次のように語っている。
「WECではレースをしないだろう。アルゼンチンからの移動時間があるからね。中国へ行くのに35時間もかかった。日本も同様だ」
「僕はアメリカのチャンピオンシップに注目している。このシリーズで2年間を過ごした。そろそろ何かほかのことをする時期だ」
またコンパンクは、USCCに参戦することになっても、AFコルセとの関係を切るつもりはないのだと語った。
「USCCに参戦するとしたら、AFコルセもともに参戦するだろう」
「チームとはいい関係を構築したし、新たなチームと再スタートすることも望んでいない」
来季に関する決定は今月後半になされる予定ということだが、コンパンクとともに49号車をドライブしているニコラス・ミナシアンとピエール・カッファーもチームに残ると見込まれている。
また、AFコルセのボス、アマト・フェラーリは、USCCについて「非常に面白そうだ」と語っており、参戦に向けて前向きな姿勢を示している。
AFコルセのマシンが1月のUSCC開幕戦デイトナ24時間のグリッドに並ぶことはほぼ確実と見られており、パオロ・ルベルチ、マルコ・チオーキ、ジャンルナ・ローダ、ピエールジュゼッペ・パラッツィーニのラインナップでフェラーリ458 GT3ベースのマシンを採用し、グランダム規定のGTカーのカテゴリーである『GTデイトナ』にエントリーしているという。