ル・マン24時間をはじめとしたスポーツカー耐久レースで活躍するペスカローロ・チームは、今季のWEC世界耐久選手権の残りのシーズンに参戦することはないだろうと英AUTOSPORTが伝えている。
スポーツカーのレジェンド、アンリ・ペスカローロが率いるペスカローロ・チームは、長年使用してきたペスカローロ02に替えて、昨年アストンマーチンAMR-Oneとして使用されていたモノコックを流用。ペスカローロ03・ジャッドを製作し今季のル・マン24時間に挑んでいた。
しかし、母国の熱烈なファンの声援を浴びながらもペスカローロ03は思うように走らず、決勝でもほとんど姿をみせられなかった。一方、童夢ペスカローロが組んで参戦した童夢S102.5ジャッドも、速さはみせたものの完走ならず。ペスカローロ・チームはル・マン後に経済的な問題を抱え、今後のWECプログラムを終了せざるを得なかったという。
アンリ・ペスカローロはこの決定について、「チームの活動が終了する訳ではない」と言う。またペスカローロ03のベースとなったAMR-Oneの所有者である、コレクターのロアール・ゴシェがこれ以上費用をかけたくないとして、開発を終わらせることになったという。
「ただ、我々には可能性がある。再び童夢と組んで、WEC第7戦富士6時間に出場する事も可能だ。また、我々はLMP2にも目を向けている。あのカテゴリーはプライベーターには良いカテゴリーだ」とペスカローロは語っている。