イタリアのマセラティとコラボしているスイスチームが開発したマセラティ・グランツーリスモGT3が、今季の正式デビューを目指し、2月5〜6日ミシュランのテストコースで行われているFIAのバランス・オブ・パフォーマンス(BOP)テストに参加していることが発表された。
すでにオートスポーツwebでも昨年報じたこのマセラティ・グランツーリスモGT3。チーム関係者が昨年のスパ24時間レースを訪れ、今季の正式デビューに向け意見交換をしており、近年賑わいを増すGT3マーケットへの参入に期待を寄せていた。
2011年から開始されていたこのマセラティ・グランツーリスモGT3プロジェクトだが、テスト参戦として昨年9月に挑戦したハンガロリンクでのインターナショナルGTオープンでは5位、そして10月にバレンルガで開催されたGTスプリントでは優勝を飾り、たしかな手応えを得た上での“メジャー入り”を目指している。
スイスチームは、スイスのイタリア語圏であるバレルナを拠点にするチームで、マセラティとモータースポーツ活動においてコラボレーションする目的で、2008年にギドー・ボンフィグリーオによって設立された比較的新しいプライベートチーム。
マセラティのワンメイクレースであるトロフェオ・ワールドシリーズのレースオーガニゼーションや車両製作まで一手に引き受けているチームで、クルーは豊富な経験をもつベテランエンジニアらで構成されており、「強豪揃いのGT3マーケットで戦う上でのノウハウは十分に得ている」とボンフィグリーオ代表は自信をみせる。
現時点ではどのシリーズに参戦するかは発表されていないが、前年度にチーム関係者が視察していたスパ24時間レースをメインイベントとするブランパン耐久シリーズ、GTスプリント等に参戦するのではないかと考えられている。今季はジャガーXK GT3のデビューも予定されており、ヨーロッパのGT3マーケットはさらに賑わいをみせそうだ。