今年5月に多額の負債を抱え経営破綻、行政管理下に置かれていたイギリスのローラ・カーズについて、事業性のある企業としての売却交渉を中止すると管財人が明らかにした。
1958年にエリック・ブロードレイにより設立されたローラ・カーズは、スポーツカーレースやフォーミュラ用のシャシーを数多く製作。現在もル・マンシリーズに参戦するプライベーターがクローズドボディのプロトタイプカーを使用している。
今年5月、ローラ・カーズは2000万ポンド(約25億円)の負債を抱え管理下に置かれたが、夏の間管財人の手により売却のための買い手が探されていたものの、10月9日に管財人から声明が出され、売却交渉が打ち切られることとなった。
「9月の終わりまで、経済的に検討できる許容すべきオファーが届かず、我々は売却交渉を続けるべきか止めるべきか検討した。10月の最初の週、ビジネスとしての会社販売は実現しそうにないと我々は結論づけた。そして5日、売却交渉を中止すると発表した」
管理人によれば、会社の資産の売却が近い将来終了するだろうとしており、すべての資産が売却されるのか、競売にかけられるかどうかは不明だという。なお、ローラの商標についてはローラ・グループ・ホールディングが保有しており、グループ会社のひとつであるローラ・コンボジットについては、引き続き売却交渉が継続されるという。
声明では、ふたつの重要な交渉相手がいたとしているが、どちらも購入のための交渉に発展しなかったとしている。また、「短期の注文に対するチェックの後、我々は23人のスタッフを削減しなければならない」とした。