今シーズン、ガルフレーシング・ミドルイーストチームからWEC世界耐久選手権に参戦していた井原慶子。第3戦ル・マン24時間では車両トラブルによりリタイヤを余儀なくされたが、第4戦サンパウロからOAKレーシングへ移籍を果たし、レースではクラス6位を獲得。続く第5戦オースティンは欠場したものの、今回富士戦で1年ぶりの凱旋レースを迎えている。
井原がステアリングを握る45号車モーガン・ニッサンは、ル・マン24時間レース開催90周年を記念したカラフルなカラーリングが施された“アートカー”としてもサーキットで注目を集めているが、井原自身も、現在、WECにシリーズ参戦を続ける唯一の女性ドライバーとしても着目を浴びていることから、トークショーやピットウォークでも多くのファンから声援を受けていた。
迎えた予選。2ドライバー体制で挑む45号車はまず井原がアタックを担当。無事にミッションを済ませ、45号車のオーナーでもあるジャック・ニコレへとステアリングをつないだ。
「チームのオペレートがとてもしっかりしており、レースに集中することができています」と井原。
新たなチームで迎える決勝は総合15位(LMP2クラス10位)からのスタートとなるが、「決勝で雨になれば、逆に私たちにとってチャンスが増えることになるので、その中でいい走りができればいいと思います」と2度目となる富士での戦いで健闘を誓ってくれた。