20日、東京モーターショーの会場で『フォーミュラE概要説明発表会』が行われ、佐藤琢磨が開発ドライバー兼フォーミュラEジャパンアンバサダーに就任したと発表された。
フォーミュラEは、電気エネルギーのみを利用するフォーミュラカーが走る新しい選手権で、2014年9月より初のシーズンを迎える。
会見では、フォーミュラEホールディングスのマネージング・ディレクター、アルベルト・ロンゴ氏がフォーミュラEの概略を説明するとともに「このような素敵な場を設けてくださった電通に感謝いたします」と語った。その後、琢磨が登場し、来シーズン使用されるマシン『スパーク・ルノーSRT_01E』のアジア圏初となるアンベイルをロンゴ氏とともに行った。
「まだクルマには乗っていませんが、100%の電気自動車ということでこれまでとはかなり違うスタイルのレースが出来上がるのではないかと思っています。ゼロ発進のところから最大出力が出るという非常にパワフルな電気自動車に乗れることを非常に楽しみにしています」と、これまでにないマシンへの期待感を示した琢磨。
フォーミュラEは世界各国の大都市での公道レースとして全10戦が行われる。琢磨は先週土曜日に東京・お台場で行われたレーシングカーの公道パレードランの中でスーパーフォーミュラのSF13・ホンダをドライブしており、この経験にも触れながら公道レースの魅力について次のように語った。
「東京モーターショーに先駆けたイベントのオープニングセレモニーとして公道でパレードを行いましたが、非常に楽しかったです」
「僕はここまでF1も経験し、今はインディカー・シリーズで戦っていますが、インディではシーズンの3分の2が市街地レースなんです。市街地レースには魅力的なコンテンツがたくさんあります。まずレーシングカーが一般の道を走るということだけでも非常にエキサイティングですし、ファンに非常に接近した中で走ることができますからね」
また、日本でのフォーミュラEの開催については「僕も日本でのフォーミュラEのストリートコースでの開催を強く熱望するひとりでもあります」と開催を“熱望”。自身のシリーズ参戦についてはわからないとしたものの、これまでの経験を生かしてマシン開発を行っていきたいと話した。
「これまで多数のレースカテゴリーを経験してきましたが、その経験を最大限生かしてフォーミュラEのマシンの開発をサポートしたいと思います。僕自身がレースに参戦できるかどうかはまだまだわかりませんが、少なくとも来年の開幕に向けてできる限り最高の環境を整えたいと思っています。これからもこのシリーズの発展を楽しみに見守りたいと思います」