ル・マン24時間を運営するACOフランス西部自動車クラブは11日ブルテンを発行し、フリープラクティスでクラッシュした1号車アウディR18 e-トロン・クワトロについてロイック・デュバルからマルク・ジェネにドライバーを交代、ジェネがドライブする予定だったLMP2クラスの38号車については、ジェネからオリバー・ターベイに交代すると発表した。

 フリープラクティス開始から1時間5分というタイミングで、ポルシェカーブでクラッシュした1号車アウディR18 e-トロン・クワトロ。アウディスポーツの発表によれば270km/hからコントロールを失いコンクリートウォールにクラッシュしたとのことで、マシンはリヤエンドを中心に激しく損傷した。

 ドライブしていたデュバルは意識がある状態で会話も可能。マシンからメディカルクルーの手で慎重に救出された後、ル・マン中央病院に搬送され検査を受けた。その結果、アウディからの発表によれば、脚部に『2カ所の擦り傷』を負った状態とされていた。

 ただ、デュバルの負傷については擦り傷ではなく裂傷という情報もあり、詳細はいまだ不明。予選1回目終了後、ACOは「フリープラクティスで“重傷”を負ったロイック・デュバルに代わり、マルク・ジェネを起用するアウディスポーツ・チーム・ヨーストからのリクエストを受けた」という表現で、ドライバー交代に関するブルテンを発行した。

「レーススチュワードはチームマネージャーとFIAメディカル・デリゲートに対するヒアリングの後、このリクエストに対しドライバー変更の許可を下した」とブルテンには記載されている。

 レーススチュワードはこの決断について、事故が不可抗力であったこと、デュバルのレース出場を強行させることで安全上の疑問があること、デュバルを欠き2名ドライブになるよりも、3人の方がより安全であることをレギュレーションによる決定の理由としている。

 この結果、過去にアウディからル・マンに出場した経験をもち、今年はリザーブドライバーとして起用されていたジェネが1号車のドライバーとなり、ジェネが出場を予定していたJOTAスポーツの38号車は、ジェネに変わってターベイがドライブすることになった。これについても、スチュワードは1号車に対する事由に従い変更を許可している。

「事故は非常に恐ろしいものだった。ロイックがほぼ無傷でこの事故から生還したことは、アウディR18とル・マン・プロトタイプの安全の概念を証明している」と語るのは、アウディスポーツのLMPプロジェクトを率いるクリス・ラインケ。

「我々はロイックが健康であることを確認でき安心している。そして、状況を考慮していく」

 デュバルは病院で経過観察のため1日入院することになっている。また、アウディスポーツは1号車について、木曜の予選に向けマシンを修復するために動き始めていることを明らかにしている。

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