ヨーロピアン・ル・マン・シリーズ(ELMS)は6日、ポールリカール・サーキットで第4戦の決勝レースが行われ、グリーブス・モータースポーツのゲイリー・ハーシュ/ビヨン・ビルドハイム/ジョン・ランカスター組41号車ギブソン015S・ニッサンが優勝を飾った。
4時間の決勝レースでは、JOTAスポーツのサイモン・ドラン/フィリペ・アルバカーキ/ハリー・ティンクネル組38号車ギブソン015S・ニッサンがトップでチェッカーを受けたが、45秒のタイムペナルティを受けて3位まで後退することとなった。
5日の予選でポールポジションを獲得した38号車ギブソンは、ドランがダブルスティントを担当したレース序盤でスピンを喫して後退するも、続くアルバカーキの走行中にセーフティカーが導入されたこともあり遅れを取り戻し、3度目のピットストップを前に41号車のハーシュの前方に躍り出た。
一方の41号車ギブソンは、38号車がニュータイヤを装着していなかったため、最後のピットストップで先行することを狙うも、ピットインした際に周囲のピットも埋まる形となり、5秒ほどタイムロス。これにより、41号車ギブソンの追い上げも叶わず、38号車ギブソンが約30秒のリードを保ってトップでチェッカーを受けた。
しかし、表彰式の後、38号車のアルバカーキが、プラチナドライバーの最大運転時間となる1時間30分を超えて(1分57秒770の超過)ドライビングを行ったとして、JOTAは45秒加算のペナルティを受けることに。これにより、2位でチェッカーを受けていた41号車ギブソンが優勝となり、2位がAFレーシングの21号車BR01・ニッサンに。JOTAの38号車は3位というリザルトとなった。またこの結果、ランキングでもグリーブスがJOTAに1ポイント差に詰め寄る形になり、王座争いは僅差のまま10月半ばの最終戦エストリルに持ち越されることとなった。
LMP3クラスでは、チームLNTのクリス・ホイ/チャーリ・ロバートソン組3号車ジネッタ・ニッサンが、序盤から大きなリードを築き上げ、最後は2分弱の差で優勝。今季3勝目を挙げるとともに、クラスタイトルを決め、自転車トラック競技界のレジェンドであるホイが、モータースポーツ界でも新たな功績を残すこととなった。
LM-GTEクラスでは、フォーミュラ・レーシングの60号車フェラーリ458イタリアが優勝。60号車は、チャンピオンシップでも19ポイントのリードを保って最終戦に臨むこととなる。またGTCクラスでは、TDSレーシングの59号車BMW Z4 GT3が優勝を飾っている。