そんなエバンスから43秒の後れを取ったオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)は総合4番手。さらに大きなギャップを開けて5番手に勝田が続き、9.1秒後方の6番手に通算8度のチャンピオン経験を持つセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がつけた。
ミュンヘン在住のオジエによる“ホーム”での勝利の望みは、SS3でのタイムロスによって早々に打ち砕かれた。オジエは今朝の1本目のステージで右フロントのホイールにダメージを負って約40秒のタイムを失ったのだ。また、このアクシデントで3番手から10番手に順位を下げた彼は予備のタイヤを1本しか積んでいなかっため、その後の5つのステージでリスクを負うこともできなかった。それでも一日の最後には8番手から6番手へと順位を上げ、困難な一日を終えている。
SS8でオジエに逆転を許したテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1)は、ベテランのフランス人ドライバーから3.2秒遅れての総合7番手に。8番手にはMスポーツ・フォードWRTのグレゴワール・ミュンスター(フォード・プーマ・ラリー1)が続く。チームメイトのピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)はSS8でコースオフがあり、その際にホイールにダメージを負って5分以上タイムを失った。これにより総合20番手に順位を落としている。
さらに大きなマシンダメージ負いリタイアとなったのは、エサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)だ。彼はSS5のスタートから1.2km地点で、ブレーキング時にバランスを崩しコースオフ。マシン後方を大きく破損するクラッシュを喫した。幸いクルーは無事だったが、デイリタイアを余儀なくされている。
28日(土)のデイ3は、ドイツ南東部の都市パッサウに設置されているサービスパークを中心に午前中はオーストリアで2本、ドイツで1本のステージが行われる。午後はミッドデイサービスを経て同じステージをふたたび走る予定だ。計6本のステージの合計距離は109.50km、リエゾンを含めた一日の総走行距離は571.68kmとなっている。