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ラリー/WRC ニュース

投稿日: 2023.12.08 11:50
更新日: 2023.12.08 11:21

ESモータースポーツが電動化時代にも挑戦。2024年WorldRXに新車投入、持続可能燃料も混走へ

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ラリー/WRC | ESモータースポーツが電動化時代にも挑戦。2024年WorldRXに新車投入、持続可能燃料も混走へ

 背景には2023年第4戦となったイギリス・リデンヒルで発生した車両火災の原因究明が長引いていることがあると見られ、新型RX1e車両『ランチア・デルタEvo-e RX』の2台を投入していたスペシャル・ワン・レーシングの機材を全焼させる事態となった7月のアクシデント以降、最高峰クラス“RX1e”の実質的な開催休止が続いている。

 それゆえ、終盤のダブルヘッダー2戦はステップアップシリーズであるFIA RX2e選手権で使用する電動ワンメイク車両『ZEROID X1』に代替しての勝負となっていた。

「WorldRXが20年目に突入する時期に、我々は新しい“バトル・オブ・テクノロジーズ”のコンセプトを導入できることに興奮している」と語ったのは、ラリークロス・プロモーターGmbHのマネージングディレクターを務めるアーネ・ディルクス。

「我々は皆、過去2年間にわたってRX1eの衝撃的なパワーと可能性を見て楽しんできた。また同時にEuroRX1では、内燃機関モデルに対するファンの多くの情熱も目の当たりにしてきた。ドライバーやチーム全体からも多大な関心が寄せられており、この持続可能な新しいフォーマットが、競技者とファンの双方に、お互いの長所を同様に提供すると信じている」

 これにより電動化初年度の2022年はおよそ8台、今季2023年も開幕時から前半戦で10台に留まっていた参加台数は、2024年に最大16台のエントリーが認められることになり、ラウンドごとにワイルドカード枠の登録も受け付ける。

 またスポーティングも同様に微調整され、スーパーポールのシュートアウトはトラック状況の変化による危険を軽減し、より高い同等性を確保するために、すべてのヒートで事前に決められたスタート位置方式に置き換えられる。

 これにより競技者はタイムではなく順位を競うため、戦況がより理解しやすくなるとともに、準決勝と決勝の各ヒートレースでチャンピオンシップポイントが授与されることで、ドライバーが全周全力でプッシュするよう“インセンティブ”が働き「このスポーツに不慣れなファンにも理解しやすく、ファンの興奮を高める」効果が期待されている。

 同時に、これまでWorldRXにワンメイクタイヤを供給してきたクーパーに代わり、新たにオフロードレースやラリークロスに精通する北米のフージャーがシリーズ唯一のタイヤサプライヤーとして、初の世界選手権に参画することも決まっている。

イギリス・リデンヒルで発生した車両火災事故以後、最高峰クラス”RX1e”の実質的な開催休止が続いている
競技規則の変更で「このスポーツに不慣れなファンにも理解しやすく、ファンの興奮を高める」効果が期待されている


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