「さらに将来のカスタマーであるスズキ・スイフトのラリー2キットに興味を持っている、すべての国のドライバーに対して、その潜在的ポテンシャルをアピールすることが狙いだ」
旧R5規定のERC1と、そのジュニア選手権にはWRC経験者を含め錚々たるメンバーが参戦しているが、2021年もすでにアンドレアス・ミケルセンのフル参戦が発表されている。
一方、このスイフト・ラリーSが参戦するERC2クラスは、ミツビシ・ランサー・エボリューション、スバルWRXなどのN4規定車両に、ポルシェ997 GT3、アルピーヌA110 RGT、そしてアバルト124ラリーなどのR-GT規定車両、さらにプジョー208などにオレカ製キットを装着したR4-Kなどの参戦が許されている。
この新型車両を託される51歳の大ベテランであるビニェスは、2010年からスズキのマシンをドライブし、スイフト・スーパー1600を経て2017年からはR+バージョンで戦った経歴の持ち主。
一方、24歳のパルドは2020年に2WD部門のERC3に参戦するプログラムを進めていたものの、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックの影響で活動縮小を余儀なくされていた。
スズキ・モーター・イベリカでは、このERC挑戦の計画に加えて地元スペインとポルトガルでワンメイクのスイフト・カップも運営し、国内ラリー選手権の代替エネルギー・クラスではプラグインハイブリッドを搭載する『トヨタRAV4』のOEMモデル『スズキ・アクロス』での挑戦も計画している。
ERC向けのスイフト・ラリーSのテストプログラムは、2021年のERCシーズン開幕前の2月に開始される予定となっている。