このRX2eはスペースフレームシャシーを中心に構築され、30kWhのバッテリーと前後独立したふたつのモーターを搭載。最大250kW(約334PS)のパワーと最大510Nmのトルクを発生する。

 RoCの代表兼共同創設者であるフレデリック・ジョンソンは、このRX2eが「完全に持続可能でカーボンニュートラルになることを目指しているRoCにとって、素晴らしい追加のピースになる」と、歓迎の言葉を語っている。

「スウェーデンのピーテオで開催されるレース・オブ・チャンピオンズ“スノー&アイスイベント”の車両の中で、最初の電気自動車として完璧なFIA RX2eマシンの採用を発表できたことを、非常にうれしく思っている」と続けたジョンソン代表。

「最初のテストで見たところ、この真新しい電動ラリークロスカーは非常に印象的なトルクと圧倒的なパフォーマンスを備えている。RoCに参加する多くのスタードライバーは、この電気自動車を限界まで押し上げて、自身が最速であることを証明するため真っ向から戦うだろう。その光景を見るのを本当に楽しみにしている!」

 一方、オルスバーグMSE代表のアンドレアス・エリクソンの子息であり、自身もWorldRX優勝経験を持つケビン・エリクソンと、2017年ユーロRX王者のアントン・マルクランドも、このRX2eの開発作業を継続しており、ともに3月初旬にテストした氷上でのパフォーマンスを高く評価するコメントを残している。

「あらゆるものが初めてで、開発テストを始めた頃はどう評価するべきか迷ったけれど、そのドライバビリティは他に類を見ないほど高いんだ。従来のスーパーカーはギヤを間違えたり、回転が落ちすぎたり、アングルが深すぎたりすれば若干の遅れとタイムロスに繋がったが、このマシンではトルクとパワーが常にそこにあるんだ!」とエリクソン。

 一方のマルクランドもケビンの言葉に同調し「まず第一印象はその運転のしやすさ。これはとてもうれしい驚きだったよ。ハンドリングは最高だし、ギヤボックスの扱いやすさも見逃せないね」と、その性能を高く評価している。

このEVラリークロス車両は、今季からのラウンチが予定される『FIA RX2e Championship』向けに開発が続けられてきた
大会初の“スノー&アイスイベント”となる2022年Race Of Championsは、同年1月の開催が計画されている

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