「グリップはつねに変化していて、とても厳しい初日だった。コースに留まれるかを判断するのは非常に困難な作業だったよ」と、自身もSS4で右リヤタイヤのダメージで遅れを喫したミケルセン。

「最終ステージは路面がとても荒く、轍も深くてマシン(のラジエーター)が泥で満たされてしまうのではないかと心配していた。もっと速く走れたかもしれないが、もう一度パンクしたくなかったから、安全なドライブを心掛けたよ」

 2番手ルカヤナクの背後3番手には、SS3でのビッグスピンを経てSS8の終わりにはマシンの水温が140℃に達するなど、ギリギリの戦線をくぐり抜けたポルトガル選手権リーダー兼昨年の同大会覇者でもあるアルミンド・アラウージョ(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ)が続き、さらに13.5秒差の4番手には国内選手権のライバルでもあり、このイベントから新型ヒュンダイi20 Nラリー2を投入したブルーノ・マガラエス、さらにオーバーヒートでの減速を余儀なくされたニル・ソランス(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ/ラリー・チーム・スペイン)の続くトップ5オーダーとなった。

 前日とは対照的に快晴が広がったレグ2は、オープニングのSS9からステージトップ3のタイム差が0.9秒という超接近戦が展開されると、SS10ではマシン修復組となったソルドがふたたびのトップタイムを奪ってみせる。

 すると、首位ミケルセンに喰い下がっていたルカヤナクのシトロエンに異変が起こり、午後のループに入ったところでフロントのドライブシャフトが破損して大きく遅れてのフィニッシュに。しかし、ここからなんとか粘ったルカヤナクは最終的に首位から2分以上も遅れたものの、アラウージョとマガラエスの前で全16ステージを走破することに成功。

 一方、ライバルの消えたミケルセンがタイトル争いで優位に立つポルトガル戦連勝を手にすることとなった。

「アレクセイと最後まで戦えなかったのは残念だが、この週末には本当に満足している。昨日は本当に過酷なコンディションだったけど、クルマは週末を通してとても信頼でき、運転する喜びを味わえる素晴らしい経験ができた」と笑顔を見せたミケルセン。

「トラブルを極力回避して必要なところでプッシュした。それが今回の成功の秘訣かな」

 一方、SS10に続いて午後もSS14から“上がり3ステージ”で連続ベストを記録したソルドは、2日間で7ステージで最速を刻み、チームに貴重なデータをもたらしている。

 いよいよ終盤戦に突入する2021年のERCは、第9戦でひさびさのターマックラリーに回帰。速くて狭いセクションを特徴とする舗装路に対し、2019年は雨と泥のハードルが加わった難しいイベントでもあるラリー・ハンガリーが、10月22~24日に同国北東部のニーレジュハーザを中心に争われる。

レグ2でフロントのドライブシャフトが破損し大きく遅れるも、なんとか2位を獲得した現ERCチャンピオン、アレクセイ・ルカヤナク(シトロエンC3ラリー2/Saintéloc Junior Team)
ラリーリーダーに立ったアンドレアス・ミケルセン(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ/Toksport WRT)は、レグ2でも4ステージで最速を奪った
初日のオーバーヒートでペースダウンを余儀なくされたニル・ソランス(シュコダ・ファビア・ラリー2エボ/Rallye Team Spain)は5位
スタンディングスでも、勝者アンドレアス・ミケルセンが71点リードと、独走体制を築いた

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