トップ2の後方には、ヒョンデのエサペッカ・ラッピ(ヒョンデi20 Nラリー1)と、トヨタのエルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1)がこちらも僅差で並び、表彰台圏内を争っている。ラッピはSS2で「ジャンプしすぎた」ためにハイブリッドユニットが作動しなくなり、午前中のループで最大100kW(約135ps)のハイブリッドブーストを失っていた。
その影響もあり総合4番手でミッドデイサービスに入ったラッピだったが、修理を経て迎えた午後のSS7で2番手タイムを記録してエバンスを逆転。2.7秒差をつけたが、SS8ではエバンスがオット・タナク(フォード・プーマ・ラリー1)に次ぐステージ2番手となったため、その差は1.9秒に縮まっている。
このエストニアで最高峰カテゴリーに復帰するとともに、ラリー1デビューを飾ったヒョンデのテーム・スニネン(ヒョンデi20 Nラリー1)は、トップから33.8秒、4番手エバンスから19.7秒差の総合5番手でフルデイ初日を走破した。
29歳のフィンランド人の後方にはMスポーツのピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1)が15秒差で続き、ほぼ同じ間隔を置いて勝田が総合7番手となっている。今回ワークス登録ドライバーとして3台目のトヨタGRヤリス・ラリー1をドライブしている勝田は、難しい路面で自信をつけながらの走行となった。
デイ2の7SS中5つのSSでステージウインを飾ったタナクは、木曜のシェイクダウン後のエンジン交換によって科された5分間のタイムペナルティの影響が響き、WRC2リーダーのアンドレアス・ミケルセン、同2番手ガス・グリーンスミス、同3番手サミ・パヤリ(いずれもシュコダ・ファビアRSラリー2)の後塵を拝する総合11番手で、デイ2を終えている。
22日(土)のデイ3は、エストニア第2の都市タルトゥに置かれているサービスパークの南側エリアが戦いの舞台となり、午前中から昼にかけて2本のステージを各2回走行した後、ミッドデイサービスを挟んで、さらに別の2本のステージを各2回走行する。また一日の最後にはSS1“タルトゥ・バルド”の再走ステージがSS17として行われる予定だ。計9本のSSの合計距離は102.61km、リエゾン(ロードセクション)を含めた一日の総走行距離は565.61kmとなっている。



