「速く曲がれそうで曲がれない。エイペックスがこのコースのボトムで、そこから登りになっているのでいけるかと思いきや、立ち上がりで外側にはらみやすいです。あと、常にコース上あそこには砂利が落ちてましたね(笑)。そのせいもあってグリップしない」

「それと、続く13コーナーへのアプローチも、当然車速が高くなっているじゃないですか。ふだんより高いスピードで入っていくので、オーバーステアが出やすい」

 また、今季チームメイトとなる兄の山野哲也は「右コーナーだけど、先が見えづらい。アウトがどこまでいけるか難しい。エイペックスから立ち上がっていくところに、路面のアンジュレーションがあって、そこで四輪のグリップがバラバラになる。路面のうねりを味方につけないといけないですね」と評する。

 一方、「僕たちのフェラーリにとっては良い感じですね」というのは、CARGUY Racingのフェラーリ458を駆る横溝直輝。また、「新しいコーナーみたいになっていて、まだ手こずっていますね。13コーナーもまた別なコーナーになっていて、新鮮です」と同じくCARGUY Racingの木村武史も印象を語ってくれた。

■オーバーテイクは不可能か

 今回のダンロップコーナーのレイアウト変更により、この日のフリープラクティスでは、上位のマシンは1分38秒台を記録した。昨年の予選タイムが1分41秒台だったことを考えると、3秒近くタイムが上がっている。

 ただ星野のコメントにもあるとおり、ダンロップコーナーの速度域が上がったことで、オーバーテイクポイントとしてのコーナーではなくなってしまったように感じられる。一方で、13コーナーのブレーキングで並びかけるシーンは増えるかもしれない。また、現在のところ2速に落とすか、3速で曲がるかも試行錯誤しているドライバーが多いようで、レイアウト変更への“慣れ”も重要なポイントになりそうだ。

 いずれにしろ、不運な路面のダメージから生まれた今回のレイアウト変更により、見慣れた富士スピードウェイでまた別な走り、レースが観られるのかもしれない。なお、この週末開催されるGAZOO RACING 86/BRZ Race等のレースでは、通常どおりのコースレイアウトが使用される。

ショートカットが使用されるダンロップコーナーの外側ではコースアウトするマシンが多く、そのたびに土埃が巻き上がった
ダンロップコーナーのショートカットレイアウトを走るアウディとメルセデス。コースアウトしていなくても非常にダスティ

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