ラッシュブルックは、ABB FIAフォーミュラE世界選手権のようなフル電動シリーズを監視しながらも、フォードがEV技術を「自社の分野で」推進すると決めたことは、哲学の変化をもたらしたと述べた。

「私たちは少しシフトした」と彼は言った。

「2018年当時、私たちは『これからたくさんのフル電気自動車がやってくるから、何かフル電動車のレースをする必要がある』と言っていたんだ」

「そのため、我々はそれを綿密に研究した。しかし、モータースポーツはスペクタクルなんだ。ファンや顧客の関心を引くためのものである」

「残念ながら今日に至るまで、私たちは電動シリーズの中でそれを実現するものはまだないと考えている」

「我々の戦略はNASCAR、マスタングGT3や同GT4、オーストラリア・スーパーカー(SCB)のいずれでも内燃エンジンと関わりながら、私たちのドライバーやパーソナリティを使って電気自動車やデモカーで行ってきたような電動化のストーリーをマーケティングツールとして伝えることだ」

「私たちは、完全にコントロールできる方法で、電動化の話をすることができる。それが、私たちのためになっているんだ」

■WRCではプーマ・ラリー1ハイブリッドがうまく機能

「もしも、フォードにとって魅力的なフル電動化シリーズがあれば、それを見て検討することはもちろん、もしかしたら飛びつくかもしれない」と語ったラッシュブルック。

「先ほども言ったように、今のところ我々は内燃機関を用いるシリーズへの参戦とフルEVデモカーでのPRで満足している。WRC世界ラリー選手権のラリー1では、フォード・プーマでハイブリッド車による競争をしているが、このスポーツのフォーマットではハイブリッドはとてもうまく機能している」

「(ラリーの拠点となる)サービスパークでは、(規則により)フル電動駆動でなければクルマを動かすことができない。だから、サービスパークに来たファンは、驚異的な速さを見せるあのクルマが、電気モーターだけでサービスパークを移動しているのを見ることになるんだ」

「電気モーターによるエクストラパワーがもたらすパフォーマンスは、音も匂いも素晴らしいままだが、従来以上のパフォーマンスを得ることができる。これは私たちのためにあるようなものだ」

「IMSAのGTPは電気モーターからエクストラパワーを得て、これまでより強力なパフォーマンスを得るという点で多くの意味で(ラリー1と)似ている」

「ハイブリッド車は意味あるものであり、それは理にかなっている」

最高出力100kWの共通ハイブリッドシステムを搭載するフォード・プーマ・ラリー1  2023年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ
最高出力100kWの共通ハイブリッドシステムを搭載するフォード・プーマ・ラリー1  2023年WRC第1戦ラリー・モンテカルロ
4つのモーターで合計1973馬力を放つフォードのフル電動プロトタイプカー『プロ・エレクトリック・スーパーバン』
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