3周目になると国本とヤン・マーデンボロー(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がピットインし、トップの一貴を先頭とする上位7台と、8位の国本を先頭とするタイヤ交換義務を終えた2グループによるレースが展開されていく。インパルはこの開幕戦からエアジャッキを導入している。
ドライバーの燃費により、1周目より2周目の方が効率がいいという判断もあり、1〜3周の中でピットタイミングは分かれたようだが、ここで中嶋大祐(TCS NAKAJIMA RACING)が無給油でタイヤのみの交換でコースに復帰したとの情報も。
4周目以降はいったん順位が落ち着き、一貴、山本、塚越広大(REAL RACING)のトップ3でレースは進んで行くなか、13周目には小林可夢偉(KCMG)がピットイン。可夢偉は12番手のガスリーの前でコースに復帰するも、可夢偉のタイヤはコールド。温まり切ったガスリーを抑えることができずに、サイド・バイ・サイドとなり順位を奪われてしまう。
翌周には可夢偉と順位を争っていた伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が可夢偉に合わせる形でピットイン。モニター上で5.4秒の制止時間という素早いピットワークでタイヤ交換を終え、ガスリーの前、10番手でコースに復帰。
15周目には野尻智紀がピットインし、野尻はタイヤを4本交換。制止時間はモニター上で14秒2。給油時間も長く、4本交換前提でスタート時のガソリンを少な目でスタートしたか。同じ周にはスプーンで11番手の可夢偉がオーバーランし、コースに戻るところで後ろからカーティケヤンと接触し、カーティケヤンがスピン。審議対象となるがペナルティはなかった。
トップ争いは一貴が2番手の山本を4秒のギャップを保って周回。一貴は1分41秒中盤のタイムで走行し、タイヤ交換組トップの国本は1分42秒前半。ラップタイムからは国本の逆転は厳しい状況となり、レースの約半分の18周を終了。
レースも後半に入ったところで、11番手の可夢偉が10番手のガスリーの背後について牽制。20周目の130R出口では可夢偉はオーバーテイクシステム(OTS)を使い、シケインでガスリーのインを付いてオーバーテイク。先輩F1ドライバーの意地を見せる。
21周目には3番手を走行していた塚越がピットインしてタイヤを4本交換。コースに復帰するも、ストレートで後方から来たロッテラーに1コーナーでかわされてしまい6番手に後退。表彰台のチャンスが遠のいてしまう。
その時、スプーンで大嶋和也(SUNOCO TEAM LEMANS)がスピンし、コース上に逆向きにストップ。大嶋の左右を後続のマシンがギリギリのスペースで追い抜いていく中、セーフティカーが導入される。
すかさず、ピットを終えていなかった上位の2台、一貴と山本が同時ピットイン。一貴と山本の順位は変わらずそのままコースに復帰し、トップ一貴、2番手山本、3番手から国本、石浦、ロッテラーと、スタート直後の順位に戻る形となる。セーフティカーでの損得はこの時点では見られない。




