石浦もチームの指示を信じて従うほかなかった。そして見事、3位表彰台を獲得した。石浦が予選10番手から3位を獲得できた要因はいくつかあるが、その中でも一番大きいのは、1分26秒台の早いラップタイムで周回を重ねることができたことだろう。ピットタイミングを伸ばす戦略の中、ターゲットであるロッテラーの前を奪える40秒以上のギャップを稼ぐことが条件だったが、そのミッションを無事に遂行した。

 もちろん、その過程ではいくつもの困難があった。無線トラブルで石浦の言葉がチームに聞こえないというアクシデントもそのひとつだが、最大の障壁はレース中盤、周回遅れのマシンに捕まってロッテラーとのギャップを築くのが厳しくなった時だ。

「あのタイミングで1周半くらい引っかかってしまった。詰まるくらいなら(引っ張る戦略を)諦めるか、という判断にもなりそうでしたが、それは嫌だと。アンドレの前に行かないと表彰台に乗れないのに、誰かのせいで諦めるのかと。しかもブルーフラッグがずっと出ているのに避けてくれなくて、あのタイミングでチャンスを失ってしまうのが許せなかった」

 石浦はストレートで何度も右手を挙げた。

「結構、怒っていました」

 幸いにもその後、周回遅れのクルマを抜き、石浦はロッテラーとのギャップを築くことができ、ピット後には無事ロッテラーの前でコースインすることができた。1分26秒台で走れる速さがあったことが石浦の3位表彰台獲得の最大の要因だったが、逆境にも諦めない姿勢、感情をきちんとアピールする姿勢が自らのトビラを開くことにつながった。

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