国内トップフォーミュラで史上4人目、2007-2008年の松田次生以来、14年ぶりとなる連覇を達成した野尻智紀(TEAM MUGEN)。今季の野尻の成績を振り返ると、全10戦すべてでポイントを獲得しているだけでなく、決勝でもすべて4位以上(8回表彰台うち2勝)という、驚異的な安定が目につく。そして、最後の鈴鹿大会2連戦でも見られたように、金曜にセットアップを大外ししながら翌日にはポールを獲得するなど、速さとともに、失敗した時のリカバリー力がその安定した成績を支えている。

 さらにそのリカバリー力の背景に注目すると、野尻のセットアップ能力が優れているだけでなく、TEAM MUGENの強力なエンジニアリング体制がこの2連覇を大きく支えていたことがわかる。エンジニアリングを主体として、欧州スタイルのチーム体制を築き上げて来たTEAM MUGEN。田中洋克監督、そして連覇を支えた野尻担当の一瀬俊浩エンジニアにその背景について聞いた。

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