その第2戦から変わったパーツはエンジンとタイヤということになるが、タイヤの面では少々、GT-R陣営にも不安が残る。第2戦富士ではレース終盤、トップに立ったカルソニックの左リヤタイヤがバースト。カルソニックはリタイヤを喫してしまったが、今回の富士用には当然、タイヤメーカーも安全面での対策を施してきている。その対策されたタイヤがどのようなパフォーマンスを発揮するのか。4メーカー間のタイヤ戦争が春の富士とは違った形で見れることになりそうだ。

また、これはGT-Rに限った話ではないが、前戦SUGOでは優勝候補筆頭のカルソニックがスタート直前の8分間走行中にプロペラシャフトが破損するトラブルに見舞われ、その修理のためグリッドにつけず、ピットスタートを余儀なくされてしまった。
プロペラシャフトは3メーカー共通パーツだが、そのライフに関わらず、どのメーカーも度重なるトラブルに悩まされている。通常30分かかるというプロペラシャフトの交換作業時間を、およそ15~20分で終えたカルソニックのメカニックの作業は驚嘆に値するが、このプロペラシャフト問題はGT-R陣営だけでなく、やっかいな問題だ。
■天候、路面コンディションは……
今週末の富士スピードウェイのある御殿場市の最高気温は連日、30℃を越える真夏日になる模様。タイヤにとっては厳しい条件になるが、GT500の4メーカーの中で高温下でもっとも強いメーカーとされているのがヨコハマタイヤだ。
シーズン前のマレーシア・セパンテストでもパフォーマンスがもっとも良かったと言われ、昨年のこの富士戦でもヨコハマタイヤ装着の24号車のKONDO RACINGが勝利を挙げ、この時期の富士での強さを見せている。今回の24号車は前戦SUGOで勝利を挙げてウエイトハンデも重いが、同じヨコハマタイヤを装着するWedsSport ADVAN RC Fがトップ争うの有力候補となる。
