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投稿日: 2021.05.07 07:02

レースに勝つも勝負どころで苦しんだホンダ陣営。エンジン燃費効率は大きな武器に【第2戦富士GT500決勝】


スーパーGT | レースに勝つも勝負どころで苦しんだホンダ陣営。エンジン燃費効率は大きな武器に【第2戦富士GT500決勝】

「はっきり言ってもっと苦しいレースになると思ってたんで、それに比べたら8号車が飲み込まれずに頑張ってた。『これはもう少し頑張れるのかな〜』って思ってたら段々タイヤが合わなくなってきて……」

 最終、第3スティントに向けては17号車の塚越広大を再び送り出す際に左フロントタイヤの脱着に手間取るというトラブルもあったにせよ、攻防を繰り広げた末に前に出られた36号車au TOM’S GR Supraや、首位浮上後に迫って来た14号車ENEOS X PRIME GR Supraに対し防戦の構え。さらに3番手の表彰台圏内を走行していた1号車STANLEYは、昨季最終戦とは逆のシチュエーションで37号車KeePer TOM’S GR Supraにフィニッシュ目前でパスされてしまう。

「8号車と17号車は、最後は2台とも同じ(種類の)タイヤを履いていました。8号車は結局、3スティントとも全部同じスペックでいったはずです。17号車は最終スティントだけ8号車と同じものにしましたが、第1、第2は同じ種類。なので8号車はスタートからゴールまですごい温度変化のあるなかで、1種類で走り切った」と明かしてくれた徃西氏。

 路面温度は決勝スタート時の35℃から終盤は24℃ほどまで低下しており、それだけの温度レンジを1スペックで走り切ったのは収穫。チームとしてイエロー区間のミスさえなければ確実に優勝戦線に留まっていた。

「まあそれがベストじゃないですけど、NSX-GTのなかでだと8号車がどのスティントもアベレージが良かったですね。デグラ(デーション)もなかった。ただ、スタート直後でもしっかりマッチしていた8号車のタイヤのままだと、さすがに……最後は厳しかったかもしれない」

 一方で、勝利を収めた開幕戦直後にライバル陣営をして「良かったんですけど、何かこう……素直に喜べない」「他社さんがこのまま終わるとは思えないので……」と言わしめたエンジン面に関しては、佐伯LPLが冒頭のコメントと変わらぬテンションで続ける。

「エンジン? ウチはもう常にフルパワーで走らせてるんで。これ以上、出せるものはないなぁ。ちょっと……使い方、考えようかな。ときどきこうパチって切り替えたら、ビュンと行くようなやつ(笑)」

 そう冗談混じりに振り返った佐伯LPLだが、依然として車体特性も含めたストレートスピードではGRスープラに分があるものの、昨季前半の富士2戦で多数目撃されたような圧倒的落差でのパッシングシーンはその数が減り、最高速が劣る分だけ戦いにくい決勝でも、粘るシチュエーションが増えたように感じられた。

 そして見逃せないのが最後のピットストップで8号車ARTAが見せた39.5秒という驚異的作業速度。これは給油時間の短さも意味するもので、今回はFCYが絡んで「燃費的には余裕ができた」状況ではありつつも、ライバルに対し明らかに静止時間が短い事実は、それだけ燃費効率に優れている証左のように受け取れる。

 また富士はそもそも感度が低いコースではあるものの、今回のNSX-GTはアンチラグもごくわずかながら使用するなど、ここでも燃料使用方法にバリエーションを出せる状況であることが窺える。

 改めて、車体開発を預かる徃西氏は「(サクセス)ウエイトが軽めのGRスープラ勢にぶっちぎられてもおかしくない、という想定もしていましたが、実際は開幕戦で成績が良かった重いクルマの仕上がりとレースペースが良く、そういう点で我々も順位を上げられた。でも基本は去年と力量差は変わっていない。ガチンコで勝ち切るというもうヒト押しの最後の戦闘力が必要だと再認識しました」と振り返れば、「やり返した……ほどではないですね。対他車という面で見ると、去年からあんまり大きく変わってないかな、っていう風な捉え方をしてます。最後のスティントで良いラップを刻めなかったっていうのは、そこは今後の課題」と佐伯LPL。

 同様に、ここまでの公式テストや実戦での数値から「ニッサンのエンジンも進捗の幅が大きい」と見ており、第3戦鈴鹿以降もわずかな開発領域で相手が進んだ分だけこちらも進む、一歩も引かない勝負が続いていく。

FCY(フルコースイエロー)の好機を捉え、第2スティントでトップへと浮上したAstemo NSX-GT
FCY(フルコースイエロー)の好機を捉え、第2スティントでトップへと浮上したAstemo NSX-GT
第2戦富士を制した Astemo NSX-GTの塚越広大/金石勝智監督/ベルトラン・バゲット
第2戦富士を制した Astemo NSX-GTの塚越広大/金石勝智監督/ベルトラン・バゲット


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