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投稿日: 2023.04.03 20:45
更新日: 2023.04.03 21:15

ENDLESS SPORTS ST-4 2023スーパー耐久第1戦鈴鹿 レースレポート


国内レース他 | ENDLESS SPORTS ST-4 2023スーパー耐久第1戦鈴鹿 レースレポート

ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Powered by Hankook
第1戦SUZUKA S耐
ENDLESS SPORTS レースレポート

#3 ENDLESS GR86
参戦クラス:ST-4クラス
Aドライバー:坂裕之
Bドライバー:小河諒
Cドライバー:菅波冬悟
監督:中村良幸

<#3 ENDLESS GR86>
 ST-4クラスに参戦となる#3 ENDLESS GR86は、ST-Z、Qクラスに参戦していたメルセデスAMG GT4からマシンをスイッチ。ドライバーは小河 諒、菅波 冬悟に、カートの世界で実績を残す坂 裕之が加わり、激戦区となるST-4にチャレンジする。

 今回ENDLESS SPORTSとしてGR86にスイッチする初戦。当然足周りにはENDLESS RacingMONO6TA/RacingMONO4TAキャリパーキット、ENDLESS Functionのサスペンションと自社製パーツを装着済み。新規車両のためブレーキシステムとABS同士のマッチングなどの確認も行った。

 サスペンションは、2022年GAZOO Racing GR86/BRZ Cup プロフェッショナルシリーズで最大のシェアを誇ったZEAL/Functionがそのノウハウを活かして製作。さらに内部パーツに改良を加えつつ、今回はスプリングを複数個持ち込んだうえで、テストを実施。サーキットの特性に合ったスプリングのチョイスを行った。

 エンジンオイルも自社オイルRM-540Mをベースにほぼ市販品を採用。ミッションオイルはテスト品を導入。新たにエステルと化学合成油をベースオイルとして使い、耐熱性耐久性の高い摩擦調整剤を使用して、75W90という純正指定粘度を採用。耐久レースでありながら粘度を上げることなく、フリクションを抑えつつギアを守るチャレンジを行った。

【予選】

 土曜日はフリー走行&予選を開催。天候は朝から小雨が降り続く状況でフリー走行が10時30分より行われた。路面はウエット。#3、#13ともにウエット路面に合わせたセットアップを進めることができた。

 予選は14時から開始。主催者判断によりA、Bドライバーの走行順を入れ替えて、Bドライバーから予選を開始。すでに路面はほぼ乾きタイヤはスリックタイヤ、セッティングもドライ用セットでの走行となった。

 ENDLESS GR86は小河がアタックを試みるも、エンジン制御系のマイナートラブルでタイムが振るわず2分28秒759で8番手。坂は2分21秒972の好タイムでAドライバー予選トップを獲得。Cドライバー菅波は2分23秒336と決勝でのレースペースを想定してラップを重ねた。

 A、Bドライバーの合算タイムにより、決勝グリッドはST-4クラス8台中7番手となった。一方Aドライバー予選トップを獲得した速さを踏まえると、決勝でのポジションアップに期待が持てる結果でもあった。

坂裕之/小河諒/菅波冬悟(ENDLESS GR86) 2023スーパー耐久第1戦鈴鹿
坂裕之/小河諒/菅波冬悟(ENDLESS GR86) 2023スーパー耐久第1戦鈴鹿

【決勝】

 快晴で迎えた3月19日決勝。やや肌寒いものの、晴れた鈴鹿サーキットは路面も完全に乾き開幕戦には最高のコンディションとなった。レース前にはエンドレスの創業者でありスーパー耐久エントラントリーグ代表でもあった故花里功へのセレモニーと黙祷が行われた。

 スタートドライバーは菅波。スタートから予選で見せた速さを活かし、いきなり7番手から2番手まで順位をあげることに成功。幸先の良いスタートとなった。27周目小河にドライバー交代。ペース良く集会を重ね、セーフティカーが明けたタイミングでトップに浮上、優勝へ向け周回を重ねるだけに思えた。

 しかし59周目に交代した坂がドライブ中にスローダウン。75周目に緊急ピットインとなった。原因はエンジン制御系トラブル。ピット作業で復旧し一時は5番手で戦線に戻るも、83周目再び緊急ピットイン。再度復旧作業を行い、ドライバーを菅波に交代してコースへ6番手で復帰を果たした。

 ところが残り44分でシケインのクラッシュによって赤旗中断。そのままレース終了。6位でのフィニッシュとなった。

ENDLESS GR86(ENDLESS SPORTS) 2023スーパー耐久第1戦鈴鹿
ENDLESS GR86(ENDLESS SPORTS) 2023スーパー耐久第1戦鈴鹿

<ドライバー・監督コメント>

●坂裕之
「今回予選トップから、決勝でのペースの難しさ、クルマやタイヤの状況に合わせてのドライビングアジャストの難しさ、決勝中のトラブルなど含めてあらゆる経験ができました。まだまだ長い今シーズン、経験値を高めることができたので、次回のレースに繋げていきたいと思います」

●小河諒
「GR86デビュー戦でさまざまなトラブルが発生し、ひとつずつ対応できましたが、開幕戦を飾れず残念でした。タイヤの摩耗に合わせたドライビングアジャストができたのは収穫となりました。次回の富士24時間レースに向けて、さらに今年のこのタイヤへの理解度を高めたいです」

●菅波冬悟
「後方からの追い上げとなったが1スティント目に3番手以内に入り、その先のスティントで上を狙う作戦だった。ファーストスティントで2番手になり、FCYのタイミングをしっかりと読み切って単独1位になることもできた。その後、小河選手、坂選手とつないでくれたが機械的なトラブルが起きてしまった。しっかりと対策して改善して、さらに速さの足りない部分、ドライバーの足りない部分を見直して富士24時間レースを勝ちたいと思います」

●監督 中村良幸
「今回残念ながら電気系のトラブルが出てしまいました。ですが、原因と思われる箇所が見つけられたので、しっかり次戦までに対策できればと思います。また、クルマのセッティング自体もまだまだ詰める余地がありますので、改善を施して行きたいと思います」


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