騒動はこれだけに終わらなかった。今週末はフォーミュラEもドイツのベルリンでレースが予定されていたため、テチーターはグティエレスに代わるドライバーを探さなければならなくなった。

 そこに相手を差し伸べたのがベンチュリチームだった。テチーターのためにステファン・サラザンをリリースしたのである。ところが、フォーミュラEのスポーティングレギュレーションでは、レースまで2週間を切った段階でドライバーを変更することは許されておらず、チームはレース審議委員会から罰金5000ユーロ(約60万円)が科せられた。

 じつは、グティエレスの関係者がF1のカナダGPが行われているモントリオールに来ていた。その人物とは、アレッサンドロ・アルムニ・ブラビ。現在バンドーンのマネージメントを担当している人物だ。そのブラビがモントリオールで次のようにコメントした。

「まるでわれわれが問題を引き起こしたかのように報道されているが、それは心外だ。元々、フォーミュラEへの参戦は、メキシコ人ドライバーがいないからアンバサダー的な役割にすぎなかった。そこにインディのデイル・コインから誘いがあった。フォーミュラEとインディでは歴史、格とも比べ物にならないほどインディのほうが上だ。しかも、デイル・コインはインディ500でルーキーのエドワード・ジョーンズが3位を獲得した強豪チーム。本当にレースをしたいのであれば、フォーミュラEではなく、インディを選択するのは当然だろう」

 ブラビによれば、「ブルデーが怪我から回復するのは、シーズン終了後」だということも、インディに転向する理由となったという。もちろん、その先にはF1のカムバックがある。

「そのために、エステバンにはインディで是非、結果を残してほしい」と願うブラビだった。

ブラビ(左)は昨年までニコラ・トッドの会社で仕事していたこともあり、ブラビをマネージャーに持つバンドーンもモナコGPでトッドと親しく話していた。
ブラビ(左)は昨年までニコラ・トッドの会社で仕事していたこともあり、ブラビをマネージャーに持つバンドーンもモナコGPでトッドと親しく話していた。

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