今年のロシアGPは1ストップが見え見えだっただけに“アンダーカット”や“オーバーカット”の戦略よりも1コーナーのポジション攻防で、ほとんどすべてが決した。その意味において鮮やかに先頭を奪い、F1完全試合(グランドスラム)を決めたロズベルグのレースは傑出していた。「また楽勝かよ」と言われるかもしれないが、そうではない、無敵状態のときに、無敵の勝ち方を彼はやりきったのだ。43点リードは巨大で、ハミルトンが自力優勝を重ねたとしても、逆転するには7月の第11戦ハンガリーGPまでかかる。頭脳派タイプのニコは計算できているはずだ。

 通算18勝のロズベルグは、キミ・ライコネンとミカ・ハッキネンの20勝に近づき、7連勝はミハエル・シューマッハーやアルベルト・アスカリに並ぶところまできた。メルセデス・チームは昨年から10連勝。1988年マクラーレン・ホンダ11連勝に、あとひとつ。孤高の1950年代フェラーリ14連勝も見えてきた。歴史を塗り変える『開運ロズベルグ』を、いま目撃しているのかもしれない。

ニコ・ロズベルグ

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