「最初は早くスリップにつきすぎてDRS地点の手前でオーバーテイクしそうになってしまったので、その次からは少し間を置いたら、今度はスリップに入れなくなってしまった。これから、エンジニアとデータ分析します」

 セーフティカーが退去すると決まったら、集団のペースを決めることができるのはラップリーダーである。しかし一度、加速しはじめたら減速することはできない。松下は加速するタイミングがわずかに早く、セーフティカーがセーフティカーラインを超える前に、セーフティカーを抜いてしまったわけだ。

 次に、再スタート直前での減速について。1回目の再スタート後、おそらく松下は「加速するのが早すぎた」と感じていたに違いない。そこで今度はギリギリまで加速を遅らせた。そのこと自体はルール違反ではないが、加減速は禁止されている。状況としては、松下の加速がスムーズではなかったために、1コーナーへ大集団で突っ込むかたちになり、アクシデントが続出。3度目のセーフティカーが導入され、3度目の再スタートでは松下がマルチェッロと接触してリタイアとなった。

 最後の接触については、松下がターンインしようとしたところにマルチェッロがブレーキをロックさせて飛び込んできた。松下は接触を避けようと一度ステアリングを戻し、再びターンインしたが、目測を誤ったのか、避けきれずに接触となった。

 もちろん松下に非がないとは言えないが、1ラウンドの出場停止は厳罰だ。もし再スタート時のラップリーダーが松下ではなく他のドライバーだったら、あるいはF1でセーフティカーが導入されていたら、どんな再スタートとなっていたのか。しかし、それを確認するチャンスはなかった。松下には気持ちを切り替えて、シルバーストンで鬱憤を晴らしてもらいたい。

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