■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=5位
レーズ前半戦のコンディションは、かなりトリッキーだった。水煙で視界がひどく悪い場所もあり、ウエットタイヤはまったくグリップしなかった。それでもできる限り速く走ろうと試み、結果として何度かラインを乱した場面もあった。
ミディアムタイヤに履き替えてからは、多少状況が良くなったものの、やはり楽ではなかったね。
この週末が始まった時から、今回は厳しい週末になるだろうとわかっていた。今日は最善の結果を持ち帰ろうと努力したが、上位のドライバーと争えるだけのスピードはなかった。特にこういったコンディションでは、もっと強いダウンフォースと高いグリップレベルが必要だ。
ハンガリーではもっとずっと楽なレースができると思う。これから先のレースでは、今日のようなことにはならないだろうし、もう似たような問題で苦しむことはないはずだ。もちろん、実際にはその時になってみなければわからないが、とにかく普通に戦える状態に戻ることを期待している。
(今回苦戦した原因について語り)ダウンフォースが足りない。そのためにこのサーキットでは苦労するんだ。しかもこういう複雑なコンディションだと、ダウンフォースが足りないことが大きなマイナスになる。今後のサーキットでは通常の状態に戻ると思うけど、ダウンフォースはどこに行っても役立つ。上位勢と同じレベルのダウンフォースをつけられれば、状況は変わってくるだろう。
■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=6位
チームとしてはとても良い成績だった。2台揃ってポイント獲得だからね。でもあのターン1でのスピンがなければ、僕は5位をキープできたと思う。コントロールを失った瞬間、これで僕のレースは終わったと思ったけど、何とか立て直すことができた。ただ、あの時にタイヤにフラットスポットができてしまい、そこから先のレースではデグラデーションに苦しむことになった。
僕は何とか(キミ・)ライコネンを背後に抑えておこうと必死でプッシュしていた。だから、彼に抜かれてしまうまでは、ペースを緩めてタイヤをセーブすることもできなかったんだ。
僕らはミディアムタイヤでかなりのロングスティントを走らなければならず、デグラデーションの大きさを考えると、それは少しリスキーな戦略だった。それでも、チームが正しいタイミングで正しいコールをしてくれたので、最終的にはこのような成績につながった。
特にレース序盤のコンディションは、ものすごくトリッキーだったね。乾きかけのラインができていく一方で、うっかり濡れたところにタイヤを乗せると、その瞬間に完全にグリップを失うような状況だった。最初はクルマを前に進めるだけでも大変だったよ。
この週末は、ずっとクルマにあまり満足できていなかっただけに、大量のポイントを持ち帰ることができて本当にうれしいし、先週末の落胆も埋め合わせることができた。