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F1 ニュース

投稿日: 2018.03.15 07:30
更新日: 2018.03.14 20:04

【F1新車分析】ルノーRS18:前年型からさらにスリム化。まずは第2集団の先頭へ

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F1 | 【F1新車分析】ルノーRS18:前年型からさらにスリム化。まずは第2集団の先頭へ

(6)ブローディフューザー、控えめに復活?

F1新車分析:ルノーRS18
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F1新車分析:ルノーRS18
F1新車分析:ルノーRS18

 エキゾーストは5度以上の傾斜を付けてはならないと規定されている。ルノーはその許容範囲を、最大限利用したと思われる。そしてウェストゲートの2本の細いパイプも、エキゾーストの横ではなく下に位置している。

 極力上に向いたエキゾーストから放出された高熱の排ガスは、リヤウィングに噴き付けられる。メインプレート下部に断熱材が張られているのは、そのためだ。これは言うまでもなく、今季禁止されたモンキープレートの代替案であろう。ただし面白いのは、去年のルノーはモンキープレートを付けていなかったことだ。

2016年フェラーリのモンキープレート

(7)段階的なパワーアップ

F1新車分析:ルノーRS18
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F1新車分析:ルノーRS18
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 パワーユニットに関してルノーは、まずは信頼性重視の方針だ。そしてシーズン中に投入する2基目、3基目で、本格的にパフォーマンスを上げて行く計画を掲げている。昨年は度重なるトラブルに苦しんだだけに、開幕戦までにベンチで少なくとも7万km回すことを目標としている。

 パワーユニットのコンセプトは、昨年大きく変えたものを踏襲している。変更点は大きく3つあった。まずERSシステムの搭載位置を全面的に見直し、重心低下と重量配分を向上させたことだ。そして二つ目はラジエターとインタークーラーのサイズを、小さくしたこと。この変更は、軽量化とドラッグ軽減に大きく寄与している。

 そして3つ目が、熱エネルギーの温度を上げたことだ。2016年までのルノー製パワーユニットのERSは、内燃機関が排出するガスの温度をいったん下げて回生エネルギーとして利用していた。しかしより効率良くエネルギーを取り出すため、温度をほぼ平準化させた。

 現状でのRS18は、車体面ではレッドブルやマクラーレンに、パワーユニットではメルセデスやフェラーリに劣っていることを、ルノーは自覚している。そこでまずは信頼性を確立し、一歩一歩着実に戦闘力を上げて行くことを決断したようだ。

F1新車分析:ルノーRS18
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この記事は国内独占契約により 提供の情報をもとに作成しています

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