去年、バトンは、パワーユニットの力の差により、他のマシンに対してまるでディフェンスできず、なすすべなく抜かれていくと繰り返し嘆いていた。今年の状況はどうかという質問に対し、バトンは、ホンダの進歩は非常に大きく、デプロイメントの面では全メーカーのパワーユニットの中でベストだと思うと語った。
「こことスパでは戦略がかなり制限される。ストレートで後ろのマシンを抑え切れないからだ。でも今は状況がかなり違う。パワーユニットの面で状況が大きく変わったと思う」
「デプロイメントもかなり進歩した。今、デプロイメントの面では僕らがベストだと思う」
「スパがいい週末だったから、かなり前向きな気持ちでここに来た。先週末はマシンもパワーユニットも感触がよかった」
「本当に競争力が高い状態になるまで、まだ道のりは遠いことは分かっている。でもほぼ毎戦進歩を確認できているのは素晴らしいことだ。マクラーレンは毎戦のように新しいパーツを用意してくれている。ほとんどのチームよりその数は多いと思う。いまもプッシュしている。今年の新パーツで来年役に立つものがたくさんあるからね」
「進歩を感じるのはうれしいものだし、トップ10に入って、さらに上のポジションで戦えると、走っていても楽しい。去年はかなり苦労したことを考えると本当に進歩した」
「でも人は常にもっと上をと願うものだ。6位や7位でフィニッシュすると、いまの僕らの状況からすればそれは素晴らしい成果だけれど、レースで勝ったわけでないのも確かだ。勝つのに慣れていると──もちろん、もうかなり前のことだけど──、またトップに戻りたいと思う。それがチームの目標なんだ」