この問題はレース中に解決することはなく、無線でラグが出にくいセッティングを何種類か試してもらい、そのうえで適正なセッティングで走行してもらうことで対応した。途中、無線で出された「エンジン11、ポジション8」という指示は、その中のひとつだったと思われる。

 その問題は「これが起きなかったとしても、今日は2位が精一杯。アブダビはメルセデスに向いたコース。彼の方がここでは一枚上手だった」と、フェルスタッペンがレース後に語ったように、トラブルと言うには相応しくない小さな不具合のようなものだった。

 それでも、レース後、田辺豊治F1テクニカルディレクターは「小さくてもトラブルです」と言い切り、こう続けた。

「今日は前も後ろも離れていたので、この問題がなくても、結果的に順位に影響を及ぼしませんでした。でも、もし接戦だったら、どうなっていたかわからない。そもそも、本来そんなこと(パワーユニットの制御系のトラブル)はあってはならないこと。許せません。大変申し訳ない」

 トラブル自体は決してほめられることではない。しかし、トラブルを出すということは、まだそこに改善する余地が残されているということ。昨年もホンダは最終戦でトラブルを出した。しかし、その苦い経験が、オフシーズンにホンダはより一層強くし、今シーズン躍進する原動力となった。アブダビGPでのトラブルを、2020年にさらに大きく飛躍するためのジャンプ台にしてほしい。

辛口コラムはF1速報WEBで掲載中
ホンダF1辛口コラム アブダビGP編:パッとしなかった最終戦。フェラーリより速かったことが唯一の慰め

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