ニューウェイが初めてチャンピオンマシンを手掛けてから、もうすぐ30年が経過しようとしている。マシンのデザインは、どのチームでも多くのエンジニアたちがコンピュータを使用して行っている。そんななか、今年で62歳となるニューウェイは、いまだCAD(コンピュータ支援設計)システムを使わず、2Bの鉛筆と製図板を使ってデザインしている。

 それゆえ、ニューウェイは「空気が見える男」とも称されている。

 しかし、ニューウェイがいまだにほかのデザイナーと一線を画し、F1のデザイナー界のトップに君臨し続けているのは、その天才的な眼力だけが理由ではない。ニューウェイが机の上でマシンをデザインするだけでなく、できる限りサーキットに来てレースを見て、自分がデザインしたマシンが現場でどのようにセットアップされ、ドライバーからどのように評価されているのかという情報を自分の目と耳で得ようと努力していることも忘れてはならない。

 ニューウェイがレースに来たときは、決まってスタート前のグリッドに姿を見せ、ライバルたちのマシンを観察することも欠かさない。それは必ずしもトップチームのマシンだけでなく、下位チームまで隈なく見回る。

F1レース関係者紹介
チームマネージャーのジョナサン・ウィートリーから最新の情報を聞くニューウェイ
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サーキットでも赤いノートを持って、気がついたことをメモしたり、スケッチする

 自らがマシンに乗り込みレースにも出場する。2007年にはル・マン24時間レースでフェラーリのGTカーのステアリングを握り、総合22位(クラス4位)の成績を収めたこともある。さらに息子ハリソンのレーシング活動もサポート。2018年の12月には、翌年からスーパーフォーミュラに参戦するために行われたテストに参加するハリソンに合わせて来日し、ガレージの中でスーパーフォーミュラのマシンや日本人エンジニアたちが行うセットアップ作業をチェックしていた。

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息子ハリソンのレース活動もサポートするニューウェイ(2013年第16戦インドGP)

 ウイリアムズ時代に53回優勝し、マクラーレン時代は44回、そしてレッドブルで62回の美酒を味わっても、ニューウェイの探究心に終わりはない。そのニューウェイがホンダのパワーユニットに合わせて2020年シーズンに向けてデザインしたRB16。早くサーキットでレースをする姿を見たいのは、ニューウェイだけではない。

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セバスチャン・ベッテルがタイトルを獲得した2013年のインドGP。これがニューウェイにとって、現時点で最後のタイトルとなっている

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