「彼は本当に長い間F1の世界にいたが、ここ2、3年現場を離れていたことで、どのチームとも適切な距離を保てるようになっている。ロスがF1でリーダーシップをとるような仕事に復帰するとして、誰かの支持が必要だとしたら、私がそれを引き受けるよ」

 過去3度のワールドチャンピオン経験者、ルイス・ハミルトンは、2012年末にマクラーレンを離れ、当時ブラウンが率いていたメルセデスへ移籍するにあたっては、ブラウン本人が彼の判断に大きな影響を及ぼす役目を果たしたと明かしている。ただ、残念なことに、移籍後のハミルトンが、ブラウンと共に仕事をした時間はそれほど長くはなかった。

「僕はロスと仕事をするのが好きだった。フェラーリ時代の彼を、テレビで見て育ったからね。そのロスが母の家まで訪ねてきて、キッチンで一緒にお茶を飲みながら、ぜひメルセデスでドライブしてほしいとチームに誘ってくれたんだ」

「ロスに誘われたことを、僕はとても光栄に思ったし、彼と一緒に仕事をするのはすばらしい経験だった。とてもいい雰囲気を作る人で、誰に対しても偉ぶることがなく、親しみやすいんだ。一緒にいると、誰でも心からリラックスできる」

「彼がチームを去ることになったのは悲しかったよ。僕がメルセデスへ行こうと決めた理由の一部は、ロスの存在だったからね。だけど、いま僕らは、彼が何年もかけて築き上げたものを受け継ぎ、その上で成功を享受している。彼はこのプラットフォーム、あるいは基礎を築くのに貢献した。とても感謝しているよ」

「僕らが選手権を勝ち取った時には、それを何とかして彼とも分かち合いたかった。彼は何年もそのために働いてきたのに、最終的な成功を味わえなかったのだから」

「チームボスのおかげでドライバーが腕を上げることはない。だけど、彼らはドライバーに成長するチャンスを与えてくれる。ロスにもそういうところがあったのは確かだよ」

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