スタッフの作業を見守るフェルナンド・アロンソ
スタッフの作業を見守るフェルナンド・アロンソ
■2015年はエンジンの取り外しだけでおよそ半日作業だった
 もうひとつは、メンテナンス性の改善である。ホンダのスタッフいわく、2015年のパワーユニットは「はっきり言ってグチャグチャ」だった。もちろん、ホンダも初めからそういうパワーユニットにしたかったわけではない。

 しかし、トラブルが次から次へと起きてしまったため、改善しなくてはならない。レギュレーションによる使用基数の縛りやトークンシステムがなければ、新しいエンジンにして次のレースに臨むところだが、現在のF1では改善できるところは改善して対処しないとエンジンが足りなくなる。そのため、どうしてもトラブルを抱えると、継ぎはぎだらけになって、パワーユニットが見た目にグチャグチャなってしまいがちなのである。

「15年はMGU-Hやターボに問題が出たとき、エンジンから切り離すのに10時間ぐらいはかかっていましたが、16年はその3分の1ぐらいで交換できるようになりました。それくらい、16年のパワーユニットは綺麗に仕上がっていました」と中村チーフエンジニア。

 信頼面だけでなく、性能面での向上もあった。15年に何度も聞いた「デプロイが切れる」という問題は、16年はドライバーからまったくと言っていいほど、聞かれることはなかった。その理由を中村チーフエンジニアは次のように説明する。

「16年にデプロイが改善された大きな理由は、15年のターボが弱かったので、その部分を大幅に変えました。MGU-Hに関しては信頼性に関わる部分は見直しましたが、モーター自体はスペック的には15年の段階でほぼ目標に達していたものなので、16年は変えませんでした」

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