2021年に8年連続でのF1コンストラクターズタイトル獲得を成し遂げたメルセデスだが、パワーユニット(PU)時代のなかで初めて圧倒的な強さを失っていた。2022年に再び絶対王者にふさわしい力を取り戻すための準備に、メルセデスは全力を注いでいる。
メルセデスが2022年型F1マシン『W13』に搭載するパワーユニットを設計するにあたり、解決すべ大きな問題がふたつあった。ひとつは2021年にルイス・ハミルトンとバルテリ・ボッタスを苦しめた信頼性の問題だ。メルセデスのパワーユニットは耐久性が乏しく、ドライバーはふたりともレギュレーションで認められたエレメント数を超えた交換を行わなければならず、グリッド降格ペナルティを繰り返し受けた。