autosport web/F1速報公式サイトで長年連載してきた「ホンダF1甘口コラム」「ホンダF1辛口コラム」の「辛口」パートの執筆者ニック・リチャーズ氏が記す、F1の政治問題をテーマにするコラム。独自のシニカルな視点で時事に切り込む。

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 シルバーストンで過ごした一日は素晴らしかった。妻の専制的な食事スケジュールや、彼女が人生のなかで出会ったすべての人々が我が家から50マイル以内に住んでいるために、絶え間ない訪問を受ける生活から、正当な理由のもとに逃れることができた。それももちろんあるが、それだけでなく、我々のような年配の紳士にとって、シルバーストンはF1界の真の聖地であり、そこを訪れること自体が素晴らしい経験だ。さらに今年は、サーキットから道路を隔てた向かいにあるアストンマーティンのファクトリーで行われたガイド付きツアーに参加するという貴重な特権も得た。最新鋭のファクトリーのなかを歩きながら、世界が大きく変わったということ、そして我々が愛するスポーツも、それに伴って変化したのだということを感じずにはいられなかった。

 過去に多くのチームと仕事をした経験があるため、“ティレルの集い”にも招待されて、古い小屋を見てきた。ミスター・ストロールが建てた、ピカピカのクリニックのような新しいファクトリーと、昔の作業場との違いは、あまりにも大きく、時の流れにめまいがするほどだった。

 グランプリの日曜日、朝早くにF1パドックをのぞきに行って、何がどれだけ変わったのかを観察したり、昔の知り合いがいるかを探すのもいいものだが、大勢のゲストやセレブが闊歩しているのを見ると、BRDCの建物の、より文化的な場所に戻る方がよいと悟った。そうしてBRDCの仲間たちと バルバディージョ・レリキア・アモンティリャード・シェリーを飲んでいる時に頭に浮かんだのは、「そうはいっても、すべてが変わったわけではない」ということだ。

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