レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る

海外レース他 ニュース

投稿日: 2017.11.21 10:31

NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2017第36戦ホームステッド レースレポート

レースを愛してやまないファンの方々へ
autosport web Premiumが登場。

詳細を見る


海外レース他 | NASCAR:TOYOTA GAZOO Racing 2017第36戦ホームステッド レースレポート

 しかしそこから2台の猛烈な追い上げが始まり、カイル・ブッシュはまもなく2位へ浮上、トゥルーエクスJr.も4位へ。ステージ2の残り20周を切ったところでコーションが出されると、全車ピットへ向かい、カイル・ブッシュ3位、トゥルーエクスJr.4位で再スタート。

 好ダッシュを決めたトゥルーエクスJr.が2位へジャンプアップし、ステージ2を2位で終えた。カイル・ブッシュは4位。

 ステージ3開始前のコーション時ピットでは、素早いピット作業に助けられトゥルーエクスJr.が首位、カイル・ブッシュが2位へとポジションアップ。再スタート後はこの2台による首位争いとなった。

 序盤首位を逃げるトゥルーエクスJr.について行ったカイル・ブッシュは、175周目にパス。これをトゥルーエクスJr.も抜き返し、激しい首位争いが展開されたが、この日ロングランで強さを見せたカイル・ブッシュが178周目に首位に立つと、その後は2位との差を広げていった。

 ステージ3はピット戦略が分かれた。トゥルーエクスJr.を含むチャンピオンシップ4のうち3人は200周を目前に、残り70周を切ったところでグリーンフラッグピット。しかし、カイル・ブッシュはこのピットを遅らせ、ステージ3を1回のみのピットインで走り切る作戦に出た。

 カイル・ブッシュが216周目にグリーン下でピットに向かい、コースに戻った時点で6位。首位のトゥルーエクスJr.を含む上位勢はもう一度のピットインが必要という状況。カイル・ブッシュは更に前車をパスしていき4位へ。

 しかし、228周目に、ピットインが必要なグループに有利なイエローコーションが発生した。これで全車ピットへ向かい、トゥルーエクスJr.が首位、カイル・ブッシュ3位で残り34周での再スタート。

 トゥルーエクスJr.はチャンピオンシップ4を争うケヴィン・ハーヴィック(フォード)からの追撃を何とか凌ぎ切り首位をキープ。一方でカイル・ブッシュは再スタートで5位に後退し、ポジション回復に苦戦。242周目にようやく3位へとポジションを上げ、チャンピオンシップ4の3人によるトップ3争いとなった。

 トップから2秒以上の差があったカイル・ブッシュは、好調なロングランでの速さを活かしじりじりとその差を詰め、249周目に2位へ。この時点で首位のトゥルーエクスJr.との差は1.32秒。トヨタ同士のタイトル争いとなった。

 更に差を詰めていったカイル・ブッシュに対し、首位のトゥルーエクスJr.は周回遅れに遭遇。2台は混雑するコース上をかいくぐりながら、僅差での息を呑むようなバトルを続けた。

 残り5周になると、この日の前半戦を支配していたカイル・ラーソン(シボレー)がカイル・ブッシュの後方で猛追。これに助けられる形でトゥルーエクスJr.は首位を逃げ切り、トップでチェッカー。今季8勝目を挙げ、自身初、トヨタにとっては2度目となるドライバーズチャンピオンに輝いた。

 今季前半戦は苦戦したトヨタ勢だったが、後半の19戦中14勝(全36戦中16勝)という圧倒的な追い上げで、トヨタは2度目となるマニュファクチャラーズタイトルも獲得。ドライバーズ、オーナーズ(トゥルーエクスJr.の78号車)、マニュファクチャラーズの3冠に加え、エリック・ジョーンズがダニエル・スアレツと争っていたルーキータイトルも獲得し、タイトルを独占した。

 これで2017年シーズンの全日程は終了。来季2018年シーズンは2月18日(日)、米国南東部フロリダ州デイトナビーチのデイトナ・インターナショナル・スピードウェイで行われる『デイトナ500』で幕を開ける。

チャンピオンを獲得したマーティン・トゥルーエクスJr.

ドライバー マーティン・トゥルーエクスJr.

「信じられない。首位に立てたことも、それをキープ出来たことも。今日の我々のトヨタ・カムリは最速の車両ではなかった。4号車(ケヴィン・ハーヴィック:フォード)や18号車(カイル・ブッシュ)はロングランや、それ以外でも我々より速かった」

「最後勝つためには何かが必要だったと思うが、幸運にも素晴らしいトヨタ・カムリと共に勝利へのラインを走り抜けることが出来た。夢のような1年だった。我がチームは世界一だ。彼らと、トヨタ、TRD-USA、全ての人々に感謝する。このシーズン最終戦をトヨタの1-2で飾れたのも最高だ」


関連のニュース