Rd.3 Hungaroring
2021.07.09〜2021.07.11
■Introduction
7月10〜12日、根本悠生が参戦する2021年シーズンのインターナショナルGTオープン第3戦が、ハンガリーの首都ブダペスト郊外にあるハンガロリンクで開催された。
同地はF1の開催地としてもお馴染みのサーキットではあるが、根本にとっては初めてのコースとなる。前戦を2位表彰台で終えた根本とバプティスト・ムーランの19号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evo(ヴィンツェンツォ・ソスピリ・レーシング/VSR)にはレース1で5秒のハンデストップが追加されることとなった。公式予選Q2とレース2が行われる11日はウエットコンディションとなることが予報されたため、各車は10日に行われる公式予選Q1にエース/プロを起用。19号車も根本が公式予選Q1、そしてレース1の第1スティントを務める作戦をとることにした。
■Free Practice
6車種14台のGT3マシン、ポルシェ991 GT3 カップカーが6台エントリーするなか、走り始めとなる7月9日の公式練習日はウエットコンディションとなった。
19号車のステアリングを握る根本とムーランは共にこの日がハンガロリンク初走行だが、FP1は2分2秒392を記録して全体3番手、雨足が弱まりつつあるなか行われたFP2では1分45秒871を記録して全体6番手につけた。
とはいえ、根本とムーランは完全なドライコンディションを1度も経験することなく、翌日のQ1を迎えることとなった。
■Qualify1:4th
決勝レース1のスターティンググリッドを決する公式予選Q1は、気温25.6度、路面温度40.6度のドライコンディションのなか、10日午前に行われた。
プロアマクラスの47号車メルセデス AMG GT3のプロドライバー、ロリス・スピネッリが1分42秒688を記録してポールポジションを獲得。前戦スパに続いてメルセデスが高いポテンシャルを見せるかたちとなった。
根本がアタッカーを務めた19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoは、スピネッリに続く2番手も現実的なペースではあったものの、2度目のアタックでトラフィックにハマってしまう。その中でも根本は1分43秒603を記録し、レース1の4番グリッドを獲得した。
■Race1:2nd
10日午後、70分間の決勝レース1は快晴の下、気温30.9度、路面温度50.2度というコンディションの中、スタートを迎えた。
4番グリッドスタートの根本は、1コーナーのアウト側から3番グリッドスタートの77号車ポルシェ、アンディ・ソウセックに並びかけると、2コーナーでオーバーテイクに成功し、3番手に浮上する。
首位を守る47号車メルセデスのスピネッリが1分44秒台というハイペースを刻み、2番手に続くVSRの63号車ランボルギーニ・ウラカン GT3 Evoのフレデリック・シャンドルフを1周1秒近く引き離す。63号車シャンドルフ、19号車根本はともに1分45秒台で周回を重ね、VSRの2台がランデブー走行で2-3をキープする。
トップの47号車メルセデスは2番手に20秒近いギャップを築き、23周目終わりにピットイン。ここでジェントルマンドライバーのジャンルカ・ギラウディにドライバーチェンジを行うが、リスタート直後にピットレーンでカップカーと接触。このアクシデントは47号車のアンセーフリリースと判定され、47号車に対し5秒のペナルティが課せられる。
このアクシデントにより、首位に浮上した63号車、2番手の19号車のVSRのランボルギーニ・ウラカン2台がレースを支配。一時的にペースアップした19号車ムーランが63号車ミケーレ・ベレッタの背後に急接近する場面も見られたが、順位は変わらず、VSR勢が今季3度目のワンツー・フィニッシュを決めた。
2レース連続でワンツー・フィニッシュを決めたことにより、VSRの63号車は20秒、19号車は10秒のハンデストップが課せられる厳しい状況でレース2を迎えることとなった。
■Qualify2:12th
決勝レース2のスターティンググリッドを決する公式予選Q2は、レース1翌日の11日午前に、気温25.7度、路面温度35.3度というのなか行われた。
1分42秒703を記録してポールポジションを手にしたのは元F1ドライバー、クリスチャン・クリエンの乗る88号車マクラーレン720S GT3。
19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3 Evoは、根本のパートナー、ムーランがアタックを担当。ベストタイムは1分44秒601に終わり、20台中12番手でセッションを終えることとなった。