ル・マン24時間耐久レースを運営するフランス西部自動車クラブは26日、今季のル・マンでのLM-GTEプロクラスにSRTモータースポーツが参戦しないと発表した。これにより、リザーブからJMWモータースポーツと、日本のチーム・タイサンが繰り上がりエントリーリストに入った。
アメリカのSRTモータースポーツは、SRTバイパーGTS-Rで北米のユナイテッド・スポーツカー(USCR)で活動。2013年はル・マン24時間にも参戦し、ポルシェやアストンマーチン、AFコルセのフェラーリといったヨーロッパの強豪に対しバイパー、そしてコルベットが対峙し、LM-GTEプロクラスは大きな盛り上がりをみせた。
今季もすでに発表されているル・マン24時間のエントリーリストにその名が記されていたバイパーだったが、26日、SRTモータースポーツは今季ル・マンへの参戦を辞退すると発表した。
「我々は残念ながら、今季のル・マン24時間への参戦を辞退することになった。SRTモータースポーツは、この歴史的なイベントに招待されていたことに対し非常に光栄に思っている。しかし、我々は今季、北米のレースプログラムに集中する決断を下した」と語ったのは、SRT社長のラルフ・ジル。
このSRTの決断により、LM-GTEプロ/アマクラスには2台の空きが出ることになった。そのため、エントリーリストの中からLM-GTEのリザーブチームが繰り上がることになり、フェラーリ458 GTEでエントリーしているJMWモータースポーツ、そして昨年アジアン・ル・マンのGTEクラス制覇を達成し、今季エントリーを果たした日本のチーム・タイサンが繰り上がることになった。
タイサンを率いる千葉泰常代表は、2月の時点でオートスポーツwebの取材に対し、参戦に向け熱意を燃やしていたが、その熱意が実った形だ。かつてル・マンで多くの栄光を獲得してきたタイサンのル・マン再挑戦に、大きな光が差した。