BMWザウバーのテクニカルディレクター、ジェイムズ・キーは、予選でのパフォーマンスを向上させることがチームの課題であると語った。小林可夢偉もそれに同意し、グリッドさえよければもっと頻繁にポイントを獲得できると述べている。
ヨーロッパGPで可夢偉は、予選18番手に沈みながら、決勝で7位を勝ち取った。レースで戦略が奏功し可夢偉は3位に浮上、終盤にソフトタイヤに交換してフェルナンド・アロンソとセバスチャン・ブエミを抜き去り7位をゲットした。
しかし可夢偉は2戦連続で予選は18位にとどまっており、キーはポイントを獲得するにはマシンの予選ペースを向上させる必要があると語っている。
今回C29がレースでは優れたパフォーマンスを見せたのはなぜなのかと問われたキーは、「理由はいくつかある」と答えた。
「ひとつには、ドライバーはいいポジションを走っていると、速いマシンの後ろを走ることで、自分自身の力をより一層引き出せるということがある。可夢偉は本当によくやってくれた」
「今回のレースで、マシンはコンディションと合っていればパフォーマンスがいいことが分かった。だが数戦前から抱えている問題は、なぜこのマシンが予選よりレースでの方がコンペティティブなのかということだ。ドライバーたちはマシンはレースでの方がドライブしやすく、タイヤのデグラデーションも問題ないと報告した。つまり、我々はタイヤに特に厳しいというわけではなかった。データをチェックする必要がある。ドライバーはふたりとも予選では思ったような結果を出せなかったにもかかわらず、決勝では競争力を発揮した」
「マシンのフィーリングとハンドリングがどのように異なっているのかを突き止め、予選にそれをどう適用するかを探る」
可夢偉も、今季チームにとっての弱点は予選であると述べている。
「僕らの弱点は予選だというのははっきりしている」と可夢偉。
「もっといいグリッドが獲れたら、もっと頻繁に入賞できるはずだ。バレンシアでは特に、コースコンディションが予選と決勝では全く違っていた。レースでは路面のグリップがとてもよくて、それが助けになった。コースのグリップがどんどん向上していき、同時にマシンが軽くなるにつれてブレーキングの安定性とトラクションもよくなっていった」