翌周にはソルベルグが2台のトラックポジションに合わせに行くかのようにジョーカーに飛び込むと、バッケルドのフォーカスが首位に。その後、ハンセンがジョーカーを消化して本コースに復帰する際には、チームメイトのローブとドリフト状態でのサイド・バイ・サイドになるも、ここは元WRCチャンピオンが制圧。
その後、ハンセンの208WRXはヘアピンでハーフスピン状態の窮地に。その原因は左リヤのスローパンクチャーで、前戦に続き思わぬアクシデントで機会を逸することとなった。
続く4周目には、ソルベルグがコース上でエクストロームのアウディS1にみるみる迫り、すぐ背後へ。まだジョーカー未消化のアウディはこれで勝機を失い、5周目にようやくジョーカーをクリアすると、ローブの背後で復帰。
最終ラップまで首位をキープしたバッケルドも、このラップでジョーカーに入るとPSRXの2台が先行するなか、なんとか3番手に留まりチェッカー。ソルベルグ、クリストファーソン、バッケルドが表彰台。ローブ、エクストローム、そしてリムまで失う状態でマシンをゴールへと運んだハンセンが6位となった。
「これこそ、僕が待ち望んでいた瞬間であり、必要としていたものだ!」と、喜びを爆発させたソルベルグ。
「チームはここ数ヶ月、完璧な仕事をこなしてきた。マシンは良かったし、ヨハン(・クリストファーソン)との連携も上手くいっていた。これが僕らに一貫性を与えてくれたんだ」
ソルベルグにとっては2016年のポルトガル戦以来となる、約1年ぶりの勝利となったが、「これで次戦の母国ノルウェー戦に弾みがついたね」と、笑顔。
チームメイトのクリストファーソンも「ペターにおめでとうを言いたい」と、僚友でもあるチームボスを祝福。クリストファーソン自身はこの結果で選手権ランキング首位だったエクストロームを4ポイント逆転し、今季初の首位に浮上した。
また、このラウンドでワイルドカード枠として参戦したBTCCイギリス・ツーリングカー選手権のスタードライバー、アンドリュー・ジョーダンは、MJPチーム・オーストリアのフォード・フィエスタRXスーパーカーEvo.3をドライブし、セミファイナルのヒート2まで進出。ファーストラップからジョーカーを消化するなど積極的な戦いを見せたが5位敗退。総合8位に終わっている。