Team | Car | Driver |
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TOYOTA GAZOO Racing WRT | トヨタGRヤリス・ラリー1 | エルフィン・エバンス |
カッレ・ロバンペラ | ||
セバスチャン・オジエ ※ | ||
エサペッカ・ラッピ ※ | ||
TOYOTA GAZOO Racing WRT ネクストジェネレーション |
トヨタGRヤリス・ラリー1 | 勝田貴元 |
ヒュンダイ・シェル・モビスWRT | ヒュンダイi20 Nラリー1 | ティエリー・ヌービル |
オット・タナク | ||
オリバー・ソルベルグ ※ | ||
ダニ・ソルド ※ | ||
Mスポーツ・フォードWRT | フォード・プーマ・ラリー1 | クレイグ・ブリーン |
ガス・グリーンスミス | ||
アドリアン・フルモー | ||
セバスチャン・ローブ ※ | ||
ピエール・ルイ・ルーベ ※ |
※1台のマシンをシェアして参戦予定
WRC50周年のメモリアルイヤーを戦う各チームの布陣は以上のようになっており、トヨタでは古巣復帰のエサペッカ・ラッピが、2021年限りでフル参戦ドライバーを引退した王者セバスチャン・オジエと3台目のGRヤリス・ラリー1をシェアする。開幕戦に出場し2位表彰台を獲得したオジエと、スウェーデンでラリー1デビューを飾るラッピの第3戦以降の出場ラウンドについては現在のところアナウンスされていない。
ヒュンダイでは20歳のオリバー・ソルベルグが、育成ドライバーからのワークスチームの一員への昇格を果たした。モンテカルロに続きスウェーデンでもi20 Nラリー1をドライブする彼は、ベテランのダニ・ソルドとマシンを共有してシーズンを戦っていく。
開幕戦でフォード・プーマ・ラリー1のデビューウインを達成したMスポーツ・フォードは、元ヒュンダイのクレイグ・ブリーンを実質的なエースに抜擢。引き続き若手のガス・グリーンスミスとアドリアン・フルモーを起用するとともに、シーズンの約半分の計7戦で、元ヒュンダイ育成ドライバーであるピエール・ルイ・ルーベに4台目のマシンを託す。モンテカルロでMスポーツに4年ぶりの勝利をもたらした元9連覇王者セバスチャン・ローブの動向も気になるところだ。
モンテカルロでワン・スリー・フィニッシュという下剋上を果たしたMスポーツの躍進によって占うことが難しくなっている2022年のチャンピオン争いだが、やはり王者の有力候補はトヨタか。とくにマニュファクチャラー選手権においては車両の信頼性の面と、レギュラーのエルフィン・エバンス、カッレ・ロバンペラの安定感を考えればライバルたちを一歩リードしているように見える。
また、ドライバー選手権でも順当に彼らふたりが本命と対抗の枠に入ると予想する。ステージの“掃除役”の経験量を考慮すると2年連続でシリーズ2位となっているエバンスが最有力候補に挙げられるだろう。
一方、ローブも認める好フィーリングのマシンを手に入れたMスポーツ陣営にも要注目。WRCデビュー以来、未勝利ながら少ないチャンスのなかで実力を示して名門チームとの複数年契約を勝ち取ったブリーンが、トヨタのふたりに食らいついていくことに期待したい。
ティエリー・ヌービルとオット・タナクの“ダブルエース”を擁するヒュンダイ勢は、開幕戦での不振が気になるところだ。チームは次戦以降、必ずや巻き返しを図るものと思われるが、昨年末に突如発表されたアンドレア・アダモの代表辞任やテスト段階での開発のやり直しが尾を引く可能性がある。とはいえ、モンテカルロは特殊なラリーであることも事実。緒戦を終えた段階で評価を下すのは時期尚早だろうか。