昨年、ふたりはSS1でリタイアしていました。今年のクロアチアで、ふたりがなんとしても雪辱を果たすことを願って見ていたので本当にうれしい! パワーステージでの逆転はすごかった! 優勝決定後のオーディエンスのカッレコールも感動でした。

天気も安定せず、決して楽なラリーではなかったと思いますが、カッレは最初からリスクを取った走りをしてくれていました。タイヤにダメージを負っても落ち着いて走り続け、追い上げられても逆に引き離していくほどの走りをしてくれていました。まだまだシーズンは始まったばかりです。今後も、さまざまな道で頼もしい走りを見せ続けて欲しいと思います。

チームはスウェーデン戦からの2カ月でさまざまなテスト走行をしてくれていました。今回のカッレの走りも、そんなチームの努力の表れだと思います。みんなの努力に感謝したいと思います。ここからは数週間おきにラリーが続いていきます。2カ月の頑張りが、さらによい結果となって表れることを願っています。

今回のラリーではウェザークルーと気象予報士、そしてグラベルクルーたちもがんばってくれていたと聞きました。毎朝4時起きで現場に入って情報を送り、路面の変化を予想してくれていたそうです。天候不順だったこともあり、かなり難しい判断の連続だったとのこと……。WRCはチーム全員での戦いであることを改めて感じました。

エルフィンは途中タイヤを傷めて後退しましたが、最後まで走り切ってくれました。今シーズンは悔しいラリーが続いていますが、ここで気持ちが切り替わったと思います。また次からよろしく頼みます。

エサペッカには一言……「焦らなくていいよ、落ち着いて!」君が速いドライバーだということは5年前からわかっているし、フィンランドの道でつくったGRヤリスのラリーカーが君に合わないわけがない。だから、落ち着いた走りさえしてくれれば、次から、きっと結果がついてきます。貴元はターマックでの経験をまたしっかり積み重ねてくれました。この経験は11月のターマックラリー、『ラリージャパン』にも繋がっていくと信じてます。その日を楽しみにしてますね。

いよいよシーズン中盤に入っていきます。チームのみんなは、勝利の数やタイトル獲得は意識せずに、とにかく“もっといいクルマづくり”を続けてください。そうすれば必ず結果もついてきます。そして、なによりトヨタのクルマづくりの力につながっていきます。エキサイティングなラリーを見せること、そして、もっといいクルマづくりを続けることで、応援してくださるファンの皆さまに恩返しをしていきましょう。

ファンの皆さまも、引き続き応援よろしくお願いいたします。

ドライバー、コドライバー、マニュファクチャラー選手権すべてでチャンピオンシップをリードしているTOYOTA GAZOO Racing WRT
ドライバー、コドライバー、マニュファクチャラー選手権すべてでチャンピオンシップをリードしているTOYOTA GAZOO Racing WRT

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