迎えた予選1回目では、トラフィックの影響が少ないセッション開始直後の時間帯を狙って8号車トヨタを駆る一貴と、7号車トヨタの可夢偉がコースインしそれぞれタイムアタックに入っていく。

 ここで速さを見せたのは先にアタックした一貴で、全体トップとなる3分17秒270をマーク。このタイムに対して、昨年のル・マンで驚異的なレコードタイムを叩き出した可夢偉が0.107秒で迫り7号車トヨタが総合2番手に。

 総合3番手で、トヨタのライバルであるLMP1プライベーターの最上位につけたSMPレーシングの17号車BRエンジニアリングBR1・AERは、2台のトヨタTS050ハイブリッドから2秒以上遅れる結果となっている。

 なお、8号車トヨタは予選序盤の数周に渡って“1周あたりの燃料使用量”が規定の数値を超過していたため、セッション終了間際にレースディレクターから4~6周目と8~9周目、さらに12~13周目のラップタイムを抹消する処分を受けた。しかし、ベストタイムをマークしたのが2周目だったため予選結果に影響はなかった。

「最初の予選で暫定ポールが取れたのは良かったですが、まだまだ長い週末は始まったばかりです」と語るのは暫定ポールポジションを獲得した一貴。

「(コースは)多くの車両で混雑していたため(アタックは)完璧とは言えませんでしたが、それでも良いラップタイムが刻めたので良かったです。でも、レースに向けてはまだまだやるべきことがたくさんありますから、しっかり準備をしたいと思います」

 また、2番手タイムを記録した可夢偉も、一貴と同様にトラフィックに苦労したといい、「いつものことですがコース上にクルマが多く、思うようにタイムを出すのが難しい状況でした」と予選を振り返った。

 走行初日をとおして「まずまずだったと思う」と語った可夢偉は、「(今は)できるだけ多く走り、クルマタイヤのセットアップを進めることが重要です。今日のデータを確認しながら、決勝レースに向けてさらに車両を仕上げなければなりません」と続けている。

 一貴、ブエミのふたりと8号車トヨタをシェアする“ル・マンルーキー”のアロンソは「今日の練習走行では多くのセットアップを確認した」とコメント。

「予選では夜間走行に慣れることに重点を置いたが、上手くいったと思うよ。明日も引き続きチームメイトの走りも参考にしながら、ル・マン独特の走り方を学んでいきたい。決勝レースはとても長く何が起こるかわからないから、できる限りの準備をするつもりだ」と初参戦初優勝に向けて意気込みを語った。

 第86回ル・マン24時間の走行二日目となる14日(木)は、予選2回目が19時~21時(日本時間翌2時~4時)まで、予選3回目は22時~24時(日本時間翌5時~7時)というスケジュールで実施される。

予選1回目は日没後の22時から開始された
予選1回目は日没後の22時から開始された
小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ-マリア・ロペス組の7号車トヨタ
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ル・マンでの初ナイトランを経験したフェルナンド・アロンソ
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TOYOTA GAZOO Racingの8号車トヨタTS050ハイブリッド
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